この手牌で、一番欲しい牌は何だろうか?
ドラ
普通の状況なら。打点重視の人ならばと答える人もいるだろう。
ただ、その3種類を合わせても、理想的なツモはそう多くはない。
これだけの手牌の割に、いいテンパイまでにはけっこう時間がかかるのだ。
では。
オーラスの3巡目で自分はトップめ。
900点差の2着がすでに
と仕掛けていた場合はどうだろう。
アガリトップの人間が序盤から積極的に仕掛けるのは普通のこと
なので、テンパイしている可能性はそう高くはない。
3巡目と考えれば、ほぼノーテンと見るべき。
ただし、テンパイチャンスの少ないこちらの手よりはさすがには早そうで
このままではトップを逆転されてしまう可能性が高い。
となると、そのスピードに間に合わせるためにはこちらも仕掛けを
考えるべきだ。すると、最も鳴きたい牌は何だろうか?
正解は。
タンヤオ確定のだと思う人も多いだろうが、を鳴けたとしても、
待ちはど真ん中の並びシャンポン。アガれる確率はそう高くはない。
だがを鳴けた場合はどうか。
こちらの目からは2枚、2枚、1枚、3枚が見え、
かなりが余りやすい状況になっている。
しかも、二人の仕掛けを見ると、マンズの1~5あたりはもう
解消されてそうなので、誰からでも無警戒で出してもらえるのだ。
なら微妙なところだが、は絶対ポンである。
実戦ではそのが出てポン!ドラ切りでテンパイ。
オリ気味だった3着めからすぐに出て、無事トップになった。
メンゼンで行けば確実に役ありになる手牌を崩し、急いで片アガリの
テンパイを組み、2着めの仕掛けに対してドラを勝負する。
一般的にはオススメできないが、この点数状況・手牌ではアリだ。
頭でわかっていても、なかなか声をかけにくいところだが
この時はしっかり反応できてよかった。
ミューリーグ第4節終了時
藤原 健 +42.2
山本 裕司 +36.8
井出 洋介 +22.5
三原 孝博 +19.4
小林 剛 +1.7
武則 輝海 △35.0
高見沢治幸 △35.3
清水 英二 △54.3
今節の勝ち頭は武則だが、たったの+33.7。
トータルでも上下がぐっと詰まり、まだまだわからないなあ。