熱海市の歓楽街、渚町は東海道本線熱海駅の南、1キロあまりのところにあります。

駅から坂をずーっと下りていって、2本の国道135号線に囲まれた場所に渚町はあります。

海沿いはビーチやヨットハーバー、遊覧船のりば、公園などがあり、とても気持ちのいいところですが、

陸に上がると、ちょっとした歓楽街になっています。

 

この辺りも昭和25年に発生した熱海大火で町の主要部分が焼け、その後に再建された建物が多いのでしょう。

昭和23年にアメリカ軍が撮影した空中写真によると、まだ、渚町のあたりはぽつぽつと建物が建っている程度です。

それより、この辺りはほかの部分より屋根の色が明るいし、土地の色も新しそうだし、なんとなーく当時の少し前に造成された埋め立て地なのではないでしょうか?

 

そんな渚町ですが、歓楽街と書きましたが、まあ、どちらかというと夜の飲食店などがビッシリと並んでいるということはなく、飲食店はぽつぽつとあるくらいです。お楽しみの店、お楽しみの浴場があるので、そこに直行ホテルに直帰してしまうのかもしれません。

よくわからないので、ちょっと行ってみただけです。

2023年4月に訪問しました。

 

「なぎさ中通り」は初川に架かる波良橋から北に150メートルあまり、糸川に架かる柳橋までです。

手前に写っているのが波良橋です。奥が「なぎさ中通り」です。

 

波良橋の南側にも少し古そうな建物がありました。左の建物は看板建築になっているのですが、その上端に模様がついています。少し古く感じました。ツタのおうちもインパクトありますね。夏は涼しそう?

 

「波良橋」に戻り、初川の上流風景です。

何かこちらを威圧するような不気味なビルです。見ただけで陰鬱の気が移ってしまいそうです。

かの有名な「丸源ビル」です。上階に賃貸住宅、1階部分にスナック他飲み屋街まで建築したのに「丸源ビル」自体がアレなので、パッと見た感じ入居しているお店はなさそうでした。賃貸部もほとんどの部分が空室になっているようです。掃除がされていない共用廊下、郵便物やチラシが押し込まれまくっている集合ポスト、照明が切れたままになっているエレベーター(点検しているのか?)、地上デジタルテレビを見ることは不可(設備がないから)。熱海市内にはいくつかの「丸源ビル」がありますが、これらのおかげで、負のオーラが流れてこないか心配です。ろくに管理もされていなくて、入居者もほとんどいない。ということは「準廃墟」といってもいいと思います。どうにかならないのでしょうかね。あくまでも私の感想ですがね。

「丸源ビル」創業者は北九州で、北九州の方のビルは順調に数を減らしているようです。

 

で、振り返って初川下流側には、お楽しみの浴場です。

 

話がそれてしまいましたが、「なぎさ中通り」です。そして、この通りの右側に木造建物が少し固まっているところがありますが、この辺りは「中央渚発展会」というそうです。

 

上の画像の左へ入る道、一番手前の道です。海側に入ります。

少し小さな木造建築が建っています。昭和23年の空中写真には写っていませんでした。

それで、昭和25年大火なので、その後に建てられたのでしょう。「なぎさ中通り」を中心として左右に入っていく道は「中央渚発展会」というそうです。

 

上の画像の路地右建物の並びにすでに見えていますが、これもんです。

テラスの柵が松を模っています。曲線になっているのは波を表現しているのでしょうか?下側には支えの丸太でしょうか?

右の建物の装飾もなかなかいいですよ。ただ2階に戸袋をつくるだけでなくデザインの一部にして下までもってきていそうです。

 

路地をさらに奥へ海側へ向かいます。ただの住宅とは思えない意匠がしてあります。

石があったり、丸かったり、タイルだったり。。。いろいろあるわけです。

今はここは住居です。何もありません。

 

「なぎさ中通り」と交差する「中央渚発展会」の路地は4本くらいあります。

なかなか込み入ったかんじのするところです。昔は全店商売をされていたとは思うんですけど、現在は住居として使用されている方が多そうです。

 

上の画像の街区のどこかで見たいけす付き料理店。いけすの手作り感がいい。

 

「なぎさ中通り」の途中にある廃墟的な建物です。庇からは草や、サボテンが生え、開いた窓から鳩が出入りを繰り返しているので、鳩の巣にでもなっていそう。鳩の繁殖場ですね!

その向こうの「丸源ビル」から陰鬱な気が降りかかってきそうです。こわーい。(私の感想です)

 

糸川を渡って北へ。その先東へ、小さな2階建てのテナントビルですが、いくつか居酒屋がやっています。

 

中には通路があり、トンネル横丁のようになっています。ほとんどがシャッターです。

 

共同トイレもあります。2階は立ち入り禁止でした。

 

「なぎさ中通り」から続く通りに出ると、「いかがわし系」のお店があります。

 

さらにちょっと行くと、こんなんもあります。

 

上の画像、お楽しみのお店の隣あたりにあります。

壁に貝がくっつけてあります、斬新!

 

北端から「なぎさ中通り」はじめ他の商店街を眺めます。

 

暗い風景ばかりだったので、最後はビーチでも見ましょう

 

なぎさ中通り

"NAGISA-NAKADORI" Street, atami city, Shizuoka.