干からびた夫、輝き続けるマダム | kobacabana 3.0

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音楽、食、酒、街、男と女・・・・
日々に感じる雑感を
懸命にまとめています。

世間体を最重要視する地域なので、この街で最も多数のマダム観察が出来る私は、学位が取れるレベルの「有閑マダム論」を修了した。

いちいち会話にマウントが混ざるため、厳しい実業界を生きている私の耳に入ると、頭から冷水をぶっ掛けられるほど、いじられる羽目になる。

本来なら彼女たちの驚くほどの元気さと、そこそこの教養レベルであれば、サラリーマンOL労働地獄の兵士に参戦させるべきだったのだ。

が、古き日本の価値観「男は労働、女は家事」に労働機会を奪われたてきた、最大の被害者でもあるのである。

戦略的交配により子を授かり、余りある受験資金を投入し、会社と学校に送り込んだら、8時間は自由になるのだ。
(駅に7時半に送ってから午後3時半まで)

私のように家事までやってしまうサラリーマンからすれば、如何に家電が優れているかを知る。そして有閑マダムをサポートする様々なサービスが街には用意されていた。

奥地青葉台のまた奥地にある名店、てまりの弁当。新香以外は、全部手作り。



富裕層から私のような庶民にまで、様々なクラス向け食品配達サービスがある。このどれを使っているか、が、ジムでのマウント・トークのネタだ。


「ヨシケイ?まだそんなのあった?うちはパルよ、パルシステム」「へぇ、うちは生活クラブ。値段は結構するけど、うちのひとが品質にうるさくてぇ」

ヨシケイを口走ったマダム以外は即、コバ特製殺虫剤で駆除、である。


味噌汁にマレーシアの乾麺ミーを混ぜて仕事しながらランチ。



とあるマダムの旦那さんが大吉という質屋チェーンのフランチャイズ加盟店を開いた。マダムが問う。

「kovaさん、羽振りいいから、ブランド品とかかなり持ってるでしょ?奥さんも。旦那がちゃんと査定するから、良かったら持ち込んでみてぇ」

これはマウントではない。旦那の商売を応援しようという妻の気持ちが、私には理解できる。

私は自らがブランドだと思い上がって生きてきたので、

身につけるもの、髪を切るところ、通う学校、生業に、何のブランド価値を求めてこなかった。

売るものが、無い。ジーンズは中国製、Tシャツは自主制作、靴下、パンツは中華ECサイトのでSHEINよりまともな、Temu。車は若手家族でも買える二流日本車製、ビジネスバッグはAmazonで3000円、スニーカーや新調した登山靴もTemu。

そのマダムは嫌気がさしたみたいで他のマダムと話し始めた。

「お客じゃない」

と言ったところか。


テレワーク時代より20年前からテレワークを実行してした。ようやく時代が追いついたようだ。



駅前のスタバは常に満席で、5割が学生やサラリーマンのノートパソコン系、残りの5割が絶叫系マダムたちのアラヤダァ・ゴスペルの練習グループ。

ブランドや見た目、世間体に価値基準を持たないオトナの私は、ガラガラのガストで、最高のカプチーノを。一度で良いから試してみなさい。

エスプレッソを落とした後、そのままカプチーノを選択。これでマグカップ一杯になる。

これが濃くてうめぇ~のなんのって。

ね?本質を知ると更に快適で楽しい人生になるわけだ。



てまり、の唐揚げ弁当も好き。かなりの盛りだが、ペロリと平らげる大食漢♀を私は知っている。


引退した年金貰い逃げ爺さんを多数ジムで見かけるが、彼らの至らない所を、このブログの読者であるマダムたちに指南しよう。

かつて受験勉強は出来て、良き時代にそこそこ稼いで、楽勝な時代に子会社に飛ばされ生き延びたかしれない。甘い楽な時代だったから、それは私もマダムの理解者として喜ぶが、地方出身者がほとんどだろう。早世した私の父は長野県から上京した。

ぜひ、その干からびた無価値爺に、まだご存命なら今のうちに、母親孝行しに帰省するよう促しなさい。言うことを聴かないなら、裏金(へそくり)からポイント還元!などと賑やかに「Go To Mamaキャンペーン!」と銘打ち数週間地方に飛ばせば良い。1日へそくりから5000円給付金として出してやりなさい。

良き時代で生きてきたので、そこそこ金はあるだろうし、今ではあり得ない手当も沢山蓄財して投信に振り分けてきただろう。

私なら絶対に利用しないが、アパ程度の長期プランでも予約させて地方へ帰しちゃえばいいのだ。そして自由の身になったら、私と、呑もう(笑)



実家でリモート。会議終えたら見た目は悪いが美味しい炒飯を母が用意してくれていた。迷惑ばかり掛けてきた馬鹿息子にも、母はこうしてもてなしてくれる。感謝だ。


時代がマダムたちに財界参画機会を奪ってしまった。だから経済的に夫に依存しなければならなかったのだから、肩書だの社歴だの、そう言うものが手元に無いわけだ。

が、マダムたち皆さんの元気あってこそ、商店街が昼間に賑やかに明るくなっている。

男たちはその太陽のような存在のマダムたちに心から感謝しリスペクトするべきだと思う。