7.第4章 シバルバ曼陀羅図1 | 開運とファンタジーの扉

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ファンタジー編 



惑星神話シバルバ
第7部 ウタ族の大河
第4章 シバルバ曼陀羅図1

 

 

 

 

ゴ族に囚われ、シュバランケの手に落ちたマック

今はリコウの元にいる。

 

 

バード族の村で火炎攻撃にあい

瀕死の大火傷を負ったが

リコウの手厚い看病のもと

日に日に回復に向かっていた。

 

年老いている為

伸びるまでには時間がかかるが

マント族のその白い体毛も

ふさふさとして来た。

 

マント族の特徴である

白いマントも新調して貰い

着込んでいた。

 

だが

バード族の女王に食べられた右目は無く

マントの奥から左目だけをぎらつかせていた。

 

そして捕虜の身

首輪をはめられ

その鎖は、柱へと結び付けられていた。

 

 

 

そのリコウの幕舎の中

リコウとマックは対面して座っていた。

 

お互いがお互いを理解しようとする努力が実り

普通に会話が出来る状態になっていた二人。

 

リコウが口火を切った。

 

 

「キキッ、キキキッ

このまま我々は後陣に居て

シュバランケ様の伝令を待っているだけで

良いのだろうか?」

 

「キーキーキー

う~む、シュバランケはワシの助言を無視して

真っ直ぐに北へ向かってしまったからなぁ…」

 

「一旦西北へ出て陣を張り

そこからウタ族の村の状態を探り

東北に向かって攻め込めと言ったのに…」

 

 

「ワシの占いの結果を信用せず

西北で陣を張ったところで

ワシが脱走すると…?」

 

「ワシに言わせれば

シュバランケの方が浅知恵だっ!」

 

「リコウ殿、あなたを前にして言うのも何だが…

脱走しようと思ったら

ワシはいつでも出来るのだ」

 

「ただ 今は

ここに留まる事の方が有益だと考えているからに過ぎない」

 

「ゴ族の信用を得る事の方が有益だと考えているのだ」

 

 

 

リコウの真直ぐな長い顎鬚(あごひげ)が微妙に上下した。

 

「マックよ

どういう事なのだ」

 

「ワシにはお前の云う事や卜占の事が

時々、良く分からなくなるのだ」

 

「物語が核心に触れそうになると

はぐらかされているように感じるのだが」

 

 

マックは片目でリコウを見詰めた。

 

「ワシの云っている事が

そのままリコウ殿が理解出来る様になるには

まだまだ知識が足りない…」

 

「ただこの世界の基本の事柄は

知っておくべきだし

教えておいてあげましょう」

 

 

その言葉を受け

リコウはその組んだ足を前に出し

マックに近付いた。

 

「あぁ、是非とも教えてくれっ」

 

「ゴ族で一番の智者として

私はシュバランケ様にお仕えして来た」

 

「各種族の事も調べ続けている」

 

「しかしもっと各種族の事が知りたいのだ」

 

「さらに そこの法則性や

今ゴ族が成し遂げようとしている

世界征服の是非についても」

 

「果たしてゴ族は

種族として正しい道を進んでいるのか?」

 

「知識人として

ワシはもっともっと色々な事が知りたいのだ!」

 

リコウは熱を帯びて来た。

 

 

マックはゆっくりと考えながら

一言づつ言葉を発した。

 

「ーーーそうか、分かった」

 

「まずはこのシバルバ曼陀羅図について教えて差し上げよう」

 

 

「このシバルバ曼陀羅図には

この世界の全てが写し込まれているのでなーーー」

 

 

 

 

 

惑星神話シバルバ」は

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まとめて読めます。

 

 

 

本日も 最後までお付合い下さり ありがとうございました。