6.第20章 北へ1 | 開運とファンタジーの扉

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ファンタジー編 



惑星神話シバルバ
第6部 バード族の平野
第20章 北へ1

 

 

 

シバルバ石の杖を

頭の上に掲げて立つシュバランケ。

 

ボウッとそこだけ氣力の光の炎に包まれている。

 

黒いドクロの面が笑っているように見えた。

 

「氣力を使えるのは

お前だけではないのだ!コアトルよ!」

 

 

シュバランケはそう言うと

大きく息を吸い込み

シバルバ石の杖を頭上から地面へと回転させて

氣力を上空に放った。

バリ バリ バリッ

 

シュバランケの氣力は稲妻のように

不規則に動きながら

コアトルを襲った。

 

 

次から次へと

シバルバ石の杖から繰り出されるシュバランケの氣力。

バリ バリ バリッ

 

避ける事に精一杯なコアトル。

 

 

その時

暗黒神も光線をコアトルに向かって吐いた。

カーーーッ バシュン!

 

「うわわわ~~~っ」

どうにか手綱を操作して

逆さまになりながらも光線を避けるコアトル。

 

 

「今だ! ワシの氣力を食らえーーっ!」

 

シバルバ石の杖をブンブン振り回して

氣力を充実させ

放出するシュバランケ。

ビシシシーーーッ!

ビシュン!!

 

シュバランケの氣力の直撃を受けたコアトル。

 

コアトルとウィングを守っていた光の珠は砕け散った。

 

 

のけ反って空中を飛ばされるコアトル。

 

「あっ… がっ… ぐえっ…」

 

森の木々の中に落ちて行った。

 

ウィングも必死で羽ばたいたが

浮力があがらず

森へと落ちていった。

バサッ バササッ ヨロ・ヨロ… …

 

 

「やったかっ …!?」

落ちた先の森を見詰めるシュバランケ。

 

暗黒神も空(から)になった両手の指を動かしながら

森の奥を見詰めていた。

 

 

バード族の村の

燃え盛る炎の響きと

木々がはぜる音だけが辺りを支配した。

 

 

 

惑星シバルバの二つの月が沈み

太陽が昇り始めた。

カッ… … …

 

赤紫色の光がバード族の村を照らし始めた。

 

 

 

「長かった夜が

ようやく明けるか…」

シュバランケが呟いた。

 

ヒエンが言う。

「暗黒神が動きだしました。」

 

暗黒神は太陽の光を避ける様に

自身の黒い雲を縮めながら

上空を動き始めた。

 

暗黒神を見詰めながら

シュバランケが言った。

 

「暗黒神は

北にある次の村…

アント族の水辺に向かうのだ…」

 

 

 

 

 

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まとめて読めます。

 

 

 

本日も 最後までお付合い下さり ありがとうございました。