6.第12章 目覚めた人4-4 | 開運とファンタジーの扉

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ファンタジー編 



惑星神話シバルバ
第6部 バード族の平野
第12章 目覚めた人4-4

 

 

 

バード族の村の北側

竹林の山に陣を敷いていたゴ族の兵士達が

またざわつき始めた。

 

伝令がシュバランケの幕舎に走った。

 

「申し上げます 

シュバランケ様

東北のロック族の村で現れた光の珠が

夜通し

こちらに向かって来ています」

 

幕舎の中

燭台の灯りで書物を読んでいた

シュバランケ。

 

書見台からどくろの面の顔を後ろに向けると

伝令に伝えた。

 

「コアトルめ

いよいよこちらに向かって来たか」

「コアトルを殺す時が来たな」

 

「リコウはどうした」

「捕虜となったマント族と

会話が出来る様になったか?」

 

伝令が答えた。

「いいえ、まだ始まったばかりで…

マント族が話をせず

相当苦労しているようです」

 

「そうか、分かった

ヒエンを俺の所に来るように伝えろ」

 

「俺とヒエンの二人で

バード族の村に行ってくる」

 

「リコウに会い

その後

バード族の女王に会ってくる」

 

「バード族を利用してコアトルを迎え撃つのだ」

 

「ヒエンを呼べ」

 

「ハハッ」

伝令の兵士はそう言うとシュバランケの幕舎から

走って去って行った。

 

 

馬にまたがり

バード族の村を目指すシュバランケとヒエン。

 

夜の闇の中

二つの月が赤く輝いている。

 

そして、二人の背を追いかける様に

小さな光の珠がこちらに向かって来ていた。

 

光の珠となったコアトルだ。

 

 

一方

大木の根の部分から地下に降りて行った所にある

牢屋に入れられているマック。

 

太い格子状の柱の牢屋の外にはリコウがいた。

 

さかんにマント語を発しているリコウ。

キー キー キー

キキッ キキッ キキッ

 

マックは右目を食べられ

眼帯をしているその顔をリコウに向けた。

「………」

 

次から次へとマント語を発するリコウ。

 

そのうるささに怒るマック。

「キキッ」

 

リコウはこの時と言わぬばかりに

その声を紙に書き写していた。

 

サラサラサラ

 

 

 

 

 

第6部 バード族の平野
第12章 目覚めた人4-4

 

氣力の珠となって

バード族の村へ向かうコアトル。

 

迎え撃つはシュバランケ。

 

また新たなる策略を巡らしているようだ。

 

大河伝奇怪異冒険活劇浪漫怪奇幻想伝承奇譚 

神話は続く。

 

 

 

 

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まとめて読めます。

 

 

 

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