先に少しお話ししなければならないことがございまして、ウチのブログの年齢層のボリュームゾーンってのが40〜60代辺りでして、これを書いているワタクシと同年代の方が大多数です。
この年代だと、子育てがギリギリ一段落するかしないかの1番カネがかかる時期で、そうは言っても住宅ローンもまだまだたっぷり残っているし、しかしながら体力的な衰えも感じ始めておるのでやりたいことはやっておきたいと云う欲張りな年代になろうかと思います。
仕事上では1番乗りに乗って稼ぎに稼げる年代なのに可処分所得に恵まれない人がたくさんいらっしゃるかと思われます。
しかも昨今のコンプライアンスが過剰に重視される世の中で、若手時代の環境との違いに苦しんでいる世代でもあろうかと思われます。
で、この世代が鉄道模型の愛好家のボリュームゾーンとほぼ合致すると私は考えております。
昨年辺りでしたでしょうか。
オタキングとして有名な岡田斗司夫さんが紹介なさっていた“ホワイト社会”の解説の中で、
“現在の中年世代までは世間が“汚いモノ”だと云う認識が常識だった”
と云う趣旨の発言があったかと記憶しております。
この“汚い”には2通りの意味があって、一つは物理的に汚い状態。
寂れた汚い中華屋ほど出てくるメシが美味いんや〜なんて思っているのは、40代以上の人間の感覚なんだそうです。
もう一つは精神的な汚さ。
大人には必ずウラオモテがあって常に誰かが自分を騙して出し抜こうとしている様な感覚があるんだと感じていると。
相手が話すことなんて絶対本心じゃないと疑うことが当たり前だと考えるのが我々までの世代の人なんだとか。
少し強引なんですが、我々の世代が鉄道模型を“高い”と思ってしまう要因が3つあると思います。
⚫️一つ目は過去の価格と比べてしまう点。
80年代のKATOのカタログを持っている方は開いてみて欲しいのですが、SLでも7,000円ぐらいですし、客車や貨車なんてのは1,000円もしなかったわけです。
セットものは6両セットが主流で、電車も客車も貨車も、機関車付きでも1万円に少しで買えたわけです。
今とはクォリティも物価も違うのですから当たり前です。
しかしながら、特に一旦この趣味を休んだ人間からすると
「メッチャ高くない?」
となるんですよね。
もちろん実際に製品を手に取ってその細密さに触れれば納得出来るんですけどね。
⚫️二つ目は可処分所得の少なさ。
ウチもそうですが(汗)仕方がないとは云え収入が増える前に物価が上がっちゃいますので、結局
“そんなヨユーねーよ‼︎”
ってなっちゃうんですよね。
⚫️三つ目は“裏でボッタくってるんちゃうか?”と云う不要な猜疑心です。
これね。昔からの商習慣がよろしくない部分もございまして。
特に量販店にありがちなのが、“定価の8がけが当たり前”ってな現状です。
「2割引でも利益が出るんやったら定価の設定高すぎへん?
原価いくらよ?
むしろもっと下げれるんちゃうん?」
こんな思考が働いて、
「うちはそもそもそんなに売り上げが無いので消費税は頂いてません」
とおっしゃる正直な個人店さんで大暴れしてしまうわけです。
まるで利益が出ることが悪いかの様な感覚ですが、儲からないとあらゆる経費が払えませんが、そのあたりはどうお考えでしょう?
いや、趣味を続ける上で削れるところは削れたほうがエエんですよ。
ただ、メーカーさんの出すモノの値段ではなくて、こちらの工夫でどないかせなあかん所もありますよね。
で、やっぱりかかる経費が上がる以上製品の値段が上がることも理解せなアカンわけで、結局ユーザーがどうするかを考えるべきなんでしょう。
そんな悩みは昔から案外変わっていない気もするのですがどんなもんでしょう?
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