最近、とあるメーカーのとある製品の一部のロットが、とんでもなく酷いクォリティで出荷されていると云うハナシがネット上で散見されます。
具体的にどこの何とは書きませんが、塗装に髪の毛が巻き込まれていたり通電カプラーや車輪が新品なのにサビていたり、流石にそれはどうなん?と云うものばかり。
正直ネットの情報しか見てないし、自分で買ったわけでも無いんですが、題材として我々愛好家が心に留めておく部分を示唆している様な気もしますので、少し書き起こしてみようと思います。
さてさて、一つの製品が出来るまでにどれだけの工程を経ているのでしょうか。
ざっと整理するとこんな感じでしょうか。
1.企画
マーケティングや企画会議がこの辺りになろうと思います。
市場でどんな製品が求められているのか?
メーカーとしてどんな製品を作りたいのか?
流行りやらポリシーやらアイデンティティやらが交錯して利益が出せる製品が企画されてゆくのがここです。
2.設計・開発
社内での審査を通った企画に則り製品に落とし込むための設計を行う段階です。
実物を縮尺通りに小さくしても印象が違ったりするので、どこを強調してどこを省略するのか。
生産コストと釣り合う部品点数・製造工程数なのか。
鉄道模型の場合は上記2点に合わせて“ちゃんと走るのか”が加わります。
また、モデルによってはこれまでのものに加えて新しい技術が必要になったりもするので、その開発もここに入ると考えます。
(※画像はイメージです)
3.生産
設計段階で決まった工程の指示に則った部品の生産・部品の塗装・組み立て・検品・箱詰めに至るまでがここですね。
大量生産の場合、コストを抑えるためにある一定数の共通部品が用意されたりもするはずで、その在庫の管理も含めて良いかな?と思います。
さらに言えば、最終的に箱詰めされる手前の検品の段階でおかしな物が大量に有ればラインを止めるべきだと考えます。
(*画像はイメージです)
4.流通・販売
仕上がった製品を工場から販売店まで運んで我々に売る段階ですね。
一見“持ってくだけやん”と思えますが、輸送中に製品が壊れたりもしますのでここも大事です。
入荷時の検品も大切でして、メーカーの検品をすり抜けてきたB品をハジく最後の砦がここですよね。
(※画像はイメージです)
さてさて、一つの製品が手元に届くまでを上記の様にざっと4つに分けました。
1や2にユーザーがクレームをつけるのは(ごく稀に発生する設計ミスを除いて)どうなん?とは思います。
百歩譲って販売店さんには、“売れるもん作ってよ〜”とお願いする権利はあると思います。
しかしながら、3や4の段階で発生した瑕疵に関しては、交換や修理を頼んでもええのかな?なんて思います。
ここまで、あくまで個人の考えを書いてみましたがいかがなもんでしょうか?
