紅流 | 春風亭小朝オフィシャルブログ Powered by Ameba

紅流

おはよう晴れ



紅だぁッ❗



わが落語協会には後に続く女流の噺家たちのために道をひらいた歌る多さんや菊千代さんがおりますが、女流講釈師の礎となったのが日本講談協会会長の神田紅さん



彼女の新刊<紅流>女講釈師として生きて、を読みました👀キラキラ



この本、ちょっとした芸能史というか有名人の名前が次々と出てくるので芸人の名前しか出てこない本と違って講談好きでない方でも楽しめます



彼女は早稲田大学から文学座へ進むわけですが



中村雅俊さんと一緒に演技の勉強をしたり、つかこうへいさんに指導を受けたり、原田芳雄さんには励まされ、日本むかし話のナレーションでお馴染みの常田富士男さんに可愛がられ、市原悦子さんの付き人もしていたそうです



中でも驚いたのが早稲田小劇場の白石加代子さんの芝居に衝撃を受けたというところ



実は僕も目を寄せて包丁を研いでいる白石さんの芝居を初めて観た時にショックを受けたひとりです



しかも後日、白石さんのやった役を紅さんが務めたと知って、さらにびっくり



杉村春子さんの女の一生をやった話よりも興味があります。録画があるものならぜひ観てみたい😆



女優時代の話だけでなく、ふとしたきっかけで先代の神田山陽先生へ弟子入りしてからの話がまた面白い



僕も先生からは<芝居の喧嘩><牡丹燈籠><鉄棒お鉄>の3席を稽古して頂きましたが、気さくで稽古熱心な先生でした



紅さんは良い師匠に弟子入りしましたね



女流講釈師としての修行が始まってからは、執拗な兄弟子からのイジメやセクハラに耐え(この本にはセクラハからどうやって逃げたかが書いてあります)



それから、初対面の談志師匠に対して啖呵を切った話や、その師匠からマリリン・モンローのネタを勧められた話、そして入院中の家元のところへ最後のお見舞いに行った話など興味深い話を間にはさみつつ



裸で撮影にのぞんだ今村昌平監督作品の撮影秘話や真打昇進後に開催した華やかな勉強会の話



もちろん女性ですから恋バナもあり、大切な人との別れの話やお弟子さんの話、ネタ創りの話など、かなり盛り沢山な内容になっております



この本、桃花にも読ませよう😆