紙から神へ | 春風亭小朝オフィシャルブログ Powered by Ameba

紙から神へ

おはよう晴れ



僕が喉の不調で苦しんでいる間に林家正楽師匠がお亡くなりになりました



昔は、噺家の高座をよく聴いている色物さんがたくさんいて、落語評論家と呼ばれている人たちが太刀打ちできないくらい核心をついたコメントを度々聴く機会がありました



海老一染之助・染太郎師匠、桂子好江師匠、柳家紫朝師匠、先々代の猫八師匠がその代表ですが、亡くなった正楽師匠はそういう色物さんの最後の方かもしれません



ふわっと軽く生きているように見えて、実はかなり芸に厳しい方なので酔うと辛辣な人物評が始まります



ご自身はプライドが高く、噺家なんぞに下に見られてたまるかという反骨精神がベースにある方でしたね



僕の個人的な思い出といえば、なんといっても日本武道館の独演会のゲストにお願いした時に会場に合わせて信じられないくらい大きな紙を切って下さったこと



昔、師匠が旅先で倒れた時に楽屋雀の間では復帰は難しいのではという噂が流れました



でもそのあと奇跡の復活をはたし、次々と受賞歴を重ねていきます



センスがよくて腕利きで、ちょぴりシャイで鋭い眼力をもった正楽師匠



一度生死の境を彷徨ったあとの充実した輝かしい人生に献杯~ッ🍷✨