究極の若旦那 | 春風亭小朝オフィシャルブログ Powered by Ameba

究極の若旦那

おはよう😄



バイエルンの国王だったルートヴィヒ2世が建てた3つのお城の内部を観ているうちに、この若旦那に興味をもってしまいました



音楽家ワーグナーのスポンサーであったことや、お城のひとつがディズニーランドのお城のモデルだというのは聞いたことがありましたけど



お城の中に舞台を作ったり、ワーグナーの楽譜だけを収める豪華な隠し戸棚を作ったり、また、憧れのベルサイユ宮殿そっくりのお城を作って喜んでいるところなんかは落語の二階ぞめきの若旦那のよう😆



美しいものをこよなく愛し、理想のものを拵えるためなら湯水の如くお金を使う



そして女性よりも美しい男性と甘いものを好む若旦那ですが、父親の死後、いつの間にか本家を番頭たちに乗っ取られ、自分は分家の身の上に



しかも、本家から散財を厳しく諫められ夢の世界で遊ぶことができなくなります



番頭にしてみると実権は奪ったものの、若旦那であることには変わりがないので、その存在が目の上のコブとなり



名医川上木庵らを脅かして、若旦那は精神を病んでいるという偽の診断書を書かせて幽閉の身に



好きなことがなにもできなくなった若旦那は、反旗を翻しましょうというまわりの声に立ち上がる気力もなくし、ある晩、主治医と出かけた湖で亡くなります



死因については諸説あるようですが、夜の風景以外、美しいものに触れることができなくなった若旦那が生きている意味を失ってしまったことは間違いありません



僕が興味をもったのは、自分が亡くなったあとはお城を爆破するようにという遺言を残したこと



結局、実行はされませんでしたが、あの美しいお城は僕だけのものという感覚はさすが究極の若旦那ですね



なんか、落語にできそうな話だな😁



てなことで、本日のInstagramには隠れた名店を載せておきました。