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貴重な体験

おはよう晴れ



昨日は金翁、金馬親子W襲名披露公演の千穐楽でした



金翁師匠もお見えになり、口上のあとで一席おやりになりましたが



高座に上がる前に、楽屋で師匠が昔語りを始めたんですよ



内容は歌笑純情詩集で一世を風靡した3代目の歌笑師匠について



金翁師匠の話によると、歌笑師匠が大劇場の舞台に現れただけで客席が大爆笑



やっと収まったところで、まだ何も喋ってないですがって言うと、それでまたしばらく爆笑が続いたそうです



金語楼師匠に弟子入りを断られた時に、師匠から、お前みたいなやつが売れたら俺が逆立ちして歩いてやると言われた歌笑師匠は仕方なく3代目の金馬師匠に弟子入り



その後、金語楼師匠に師匠のネタをやらせて下さいと頼みに行ったら



その時も、俺のネタをお前がやってウケたら逆立ちして歩いてやると言われたそうです



でも結局、売れに売れ、金語楼師匠のネタも本家よりウケたために、金語楼師匠は、俺は何回逆立ちすりゃあいいんだと嘆いたとか😆



そんな話を伺いながら、ふと感じたのは



この師匠にもしものことがあったら、二度とこういう話が聞けなくなるという恐怖です



金翁師匠は現在91歳ですが、とりあえずの目標を100歳に設定して頑張っていただかなくては🙏師匠、長生きして下さい❗



5代目の金馬さんの芝浜で無事に千穐楽が終わり、記念写真を撮ったあとは、国立劇場から徒歩1分の甘味処<おかめ>さんへ



おかめさんは有楽町や渋谷にもありますが、こちらのお店は綺麗で品数が豊富で、店員さんの対応が素晴らしい👍すっかり気に入っちゃいました



昨日いただいたのは、辛み餅
玉子雑煮
焼おにぎり
おでん
そして、クリームあんみつ
食べたいものをみんなたのんじゃいました😆大満足



そのあとは、サントリーホールへ移動。お目当てはこちらです
昨夜のウイーンフィルのコンサートですが、前半がプロコフィエフ、後半はチャイコフスキーの<悲愴>でした



場内は超満員



マスクをしてステージに現れた楽団員の皆さんも本番だけははずします



休憩後、悲愴が始まる前にアナウンスが流れました



コロナ禍で演奏できない人たちが多い中、こうやって演奏をさせてもらえるのは本当に有難いことです。この演奏が終わったあと、残念ながらお亡くなりになってしまった方たちのために黙祷を捧げたいと思います



そして、いよいよチャイコフスキーの交響曲第6番の演奏が始まったわけですが



指揮者のゲルギエフさんの思い入れの強さにオケがお付き合いをしているような感じでした



オケの自発性を制限する指揮ぶりが、演奏に良い影響を与えていなかったのがとても残念



大昔、これと対照的な演奏を同じサントリーホールで聴いたことがあります



それはカラヤンさんがベルリンフィルを指揮した悲愴です



超一流のスイッチャーであるカラヤンさんの指揮を無視するかのように暴れまくるベルリンフィル



音は割れるし、アンサンブルに綻びは出ましたが、飼い主の手を離れて自由に演奏するベルリンフィルの躍動感と圧力は凄まじいものでした



その記憶が残っているものですから、昨夜はかなりの消化不良



第4楽章が静かに終わって、しばしの静寂ののち、ゆっくりと照明が落ちて黙祷となりました



この企画自体は悪くありませんけど、演奏がなぁ・・・



でも、指揮者の思い入れ次第で、これだけ演奏が変わってしまうという実例を聴けたのは貴重な体験であります




てなことで、本日もInstagramに美味しいものを載せておきましたので見てね😄