一枚の画 | 春風亭小朝オフィシャルブログ Powered by Ameba

一枚の画

ちはッ晴れ



早起きをしたので、窓を開け、清々しい気持ちでお茶に関する本を読んでいたら、その中に生前の千利休の姿を描いたものがありました



千利休の画といえば、利休の死後に長谷川等伯が描いたものが有名で、雑誌やテレビの特集には必ずといってよいほど登場します



ところが、今朝読んだ本に載っていたのは正木美術館所蔵のもので、生前の利休を描いたものでした



僕はこの画を初めて見ましたが、ひと目見ただけで釘付け状態
お願い



観相学を勉強している者にとっては実に良い教材なのであります



千利休という人は自分の中に潜む悍馬を御すために茶を必要とした人だと思います



名馬は悍馬より生まれるという言葉がありますけど、自分の中にそういうものがあるからこそ、佗茶に行き着いたのかもしれません



人間って真逆のことをやりながら精神のバランスをとっているものでしょ



芸術だって、真面目そうな人が穏やかな作品を作るとはかぎりませんからね
ほっこり



利休さんの顔を観て、まず気になったのが、額に深く刻まれた横皺です



三本のうち、真ん中と上の線が異常にくっきりしているんですよ



額の三本線は、真ん中が自分、上が世間です



己がイチバンと考え、自分が世に認められるために必死だった時期があったということでしょうね



目頭には他人と衝突しやすい性格が、目尻の上向きの皺には向上心が、目の大きさからは右脳派の人間だったことがわかります



ロマンチストで愛情豊かな人だと思いますが、左右の顔がアンバランスなところをみると、自分の考えていることがイマイチ理解してもらえない苛立ちがあったのかもしれません



自分の理想とする世界感をもっている人の目ですが、はたしてのぞんでいた境地まで達することができたかどうか・・・・



いやぁでも、この画は面白い😆



僕が思っていた利休像とほぼ合致します



もの静かに振る舞っていても激しいマグマが自分の中になければ、秀吉に頭を下げることなく抗議の切腹なんてしませんからね



秀吉から見ても、得体の知れない怪物だったのかもしれませんね☺️