代演者の胸のうち
僕が客席で落語を楽しんでいた頃の話です
プログラム順に出演者が登場していたわけですが、ある方の出番になった時にメクリが一度引っ込んで別の方の名前が出たのです
それがなんと志ん朝師匠
ネタは風呂敷
これが師匠を生で聴いたはじめでした
昔はこういうご馳走のような代演があったんですよねぇ
僕が真打になって間もない頃、協会から代演を頼まれました
念のために言っておきますと、代演者は基本的に協会の事務局が決めるわけですが、寄席側がそれを拒否する場合もあるわけです
で、その時、僕がどなたの代演に行ったかというと、な、なんと先代の小さん師匠だったのであります
真打になりたての僕が会長の代演
信じられないことです
もっと信じられないのは、それを席亭が許可したこと
その後も、幹部の代演に何度かいきましたが、代演ってホントに嫌なものなんですよね
例えば、落語ファンの間では人気の若手が落語会を休んだとします
イベンターとしては、知名度のある他の若手を代演にすれば文句はあるまいと思ってしまいがちですが
贔屓のお客様にとってみれば、余人をもって代え難いわけですから、知名度なんてどうでもいいわけですよね
特に、相手の噺家になんらかの付加価値がついている場合、その方の代演者がどれほど辛いことか
よ~し、困っている人たちのために一肌脱ごう
この気概だけが支えなのであります
お客様もがっかりでしょうが、代演に行くほうも決して気楽な気持ちで高座に上がっているわけではないということを御理解の上、代演をお楽しみ下さいませ
てなことで、本日の競馬ですが🏇
立夏ステークスのメガオパールカフェの3着を狙ってみま~す