もし逢えるなら

おは



昨夜は帝国ﾎﾃﾙで落語会がありました



今年で3回目になるんですが



1回目は会の直前に大震災が



ﾎﾃﾙ側も中止にするか否かでｷﾞﾘｷﾞﾘまで検討しましたが、結局、お客様の是非やって欲しいという声に後押しされて開催致しました



そして、昨年の会では、ﾄﾘの文枝師匠が上がっている最中にお客様が倒れて救急車で搬送されるというｱｸｼﾃﾞﾝﾄが



この会、毎回何かあるんですよ



でも今年は、何事もなくて良かったぁﾎｯ



今回のﾄｯﾌﾟﾊﾞｯﾀｰを務めたのは円楽さん



小遊三兄さんが主人公として登場する代書屋をやって爆笑させてましたが、少々お疲れの様子



訊いたら、自分の仕事の他に、体調不良でｷｬﾝｾﾙが続いている小三治師匠の代演を頼まれたりして大変なんだって



落語会のあとは、木久蔵さんと会って夕食を



そこで、ちょっといい話を聞いちゃった



先日、彼がお父さんの木久扇師匠に


今もし、亡くなった人で誰かに逢えるとしたら誰に逢いたい？って訊ねたんだって



そうしたら



文蔵さんとお答えになったそうです


なんでも、木久扇師匠が売れ始めた頃



木久ちゃん、先々のために落語もきちんとやっておきなよと言って、何席も稽古をつけてくれたんだとか



あんな風に言ってくれたのは文蔵さんだけだったから…



僕、この話しがとても好き



自分の心が揺れている時に、親切な言葉をかけてくれたり優しくしてくれた人のことは忘れないからね



もちろん、その逆もあるけど



僕も、二人の先輩から頂いた手紙の事が強く印象に残ってます



普段さほどお付き合いのない先輩がわざわざ手紙を書いて下さるって嬉しいよね



しかも、内容に無駄がなくｻﾗｯとしてるのに心に沁みる



木久扇師匠が売れてきた頃、相当まわりからの嫉妬があったんだろうから



そんな風に言って下さる方がいると救われますよね



でもさぁ、亡くなった方で１人逢いたい人に指名されるって凄くないｽかぁ



この想いが文蔵師匠に届けばいいのに


=KOASA