昨夜読了。再読だが、あまり覚えてなかった。

高円寺南商店街に住む桐ヶ谷京介は仕立て屋であると共に、優れた技術を持ちながら仕事のない職人を、そうした技術を求める世界人たちに紹介するブローカーをしている。さらに彼には、美術解剖学を専攻していた芸術家でもあり、それにより、人の着る服の状態を見るだけで、その人のからだの状態を推理できる能力がある。それにより、暴力を受けている人を見つけるだけでなく、その状態をもわかる。

そんな京介がテレビで、警察の公開捜査を見る。十年前に団地の空き室で見つかった少女の遺体。いまだに、身元も容疑者も見つからない。

遺留品の服を見た京介は、奇抜な古い柄に目をひく。その衣服を調べたらなにかわかるかもしれない。知り合いのヴィンテージ服の店で働く小春を訪ね、二人は少女の身元を衣服から捜査することになる。

最初は相手にもされなかった刑事とも会えるようになり、京介の能力を認められ、遺留品の現物や死体の状態等も見せてもらい、京介がたどり着いた真相は何だったのか?

なかなか面白いし、興味深い。

迷宮入りしたコールドケースを専門に扱う警視庁捜査一課特命捜査対策室。そこに所属する刑事水戸部に、室長吉田から連絡があり、秋葉原に向かった。

万世橋署で27年前に起きたひき逃げ事件。その時の被害者から盗まれた遺品が出てきた。単なる窃盗かもしれないし、ひき逃げには裏の事情があり、交通事犯ではないかもしれない。

水戸部は年上の万世橋署の交通課捜査員の柿本と共に、捜査を始める。

しかし、27年も前の事件。当時の関係者を探しながら、聞き込みをしていく。

捜査の果てに浮かび上がったのは、被害者一族内での確執。怪しいのは今は社長となった被害者の弟。実行犯はその悪友らしいが、自白も引き出せそうにないし、証拠もなさそう。

その結果、被害者の姉が行動をおこし、末弟の社長を破滅させて結末をつけることになる。

晴れた。明日までは晴れるが、週末は雨になるらしい。

仕事帰りに、市立図書館分館へ。

連休中に読み終えた六冊を返却し、

新たに四冊借りた。

今日借りた本


真梨幸子

「ウバステ」

小学館、202409


横関大

「いのちの人形」

角川書店、2019


大崎梢

「スクープのたまご」

文藝春秋、2016


川瀬七緒

「ヴィンテージガール

仕立屋探偵 桐ヶ谷京介」

講談社、2021


最初の以外は、既読かもしれないが、他に気になる本がなかったので、ひとまず借りてみた。