昨夜読了。再読だが、あまり覚えてなかった。
高円寺南商店街に住む桐ヶ谷京介は仕立て屋であると共に、優れた技術を持ちながら仕事のない職人を、そうした技術を求める世界人たちに紹介するブローカーをしている。さらに彼には、美術解剖学を専攻していた芸術家でもあり、それにより、人の着る服の状態を見るだけで、その人のからだの状態を推理できる能力がある。それにより、暴力を受けている人を見つけるだけでなく、その状態をもわかる。
そんな京介がテレビで、警察の公開捜査を見る。十年前に団地の空き室で見つかった少女の遺体。いまだに、身元も容疑者も見つからない。
遺留品の服を見た京介は、奇抜な古い柄に目をひく。その衣服を調べたらなにかわかるかもしれない。知り合いのヴィンテージ服の店で働く小春を訪ね、二人は少女の身元を衣服から捜査することになる。
最初は相手にもされなかった刑事とも会えるようになり、京介の能力を認められ、遺留品の現物や死体の状態等も見せてもらい、京介がたどり着いた真相は何だったのか?
なかなか面白いし、興味深い。