再読だが、何年もまえだからか、ほとんど覚えていなかった。

主人公はアラフォー独身の学術書の編集者。母親と二人暮らし、小学三年生の頃、父親は家を出て失踪した。

変わった男で、仕事らしい仕事がないくせに、坂が好きで、ほとんど毎年のように、名前がある坂に暮らすことが好きだった。大学に勤める母親が家計を支えていた。

そんな父親の消息がわかる。亡くなり、遺言状があると知らせが来る。そこにはなぜか?父親が住んだ坂の名前が20くらい羅列されていた。どういうつもりで?

気になった主人公は、一人それらの坂をめぐることにする。

のぼり坂とくだり坂、どちらが多いと思うと、幼い頃に父親に聞かれたことがある。真剣に考えたが、答えられなかった。坂はのぼりとくだりがあるから同じだと言われた。

そんな昔を思い出しながらした坂道散歩。父親の人生とは何だったのか?

坂はどんな意味を持つ存在だったのか?

人生には山あり谷あり、のぼるときあり、くだるときあり。

しかし、後に無関心だったと思われる母親から、父はただ坂をくだるだけの人生だった、と聞かされる。

埼玉の裕福な実家を飛び出し、持っていた資産を食い潰すことだけを念頭に生きた男。

最後まで彼女には理解はできなかったが、しかし、一概に否定できない。

今日は晴れて明るい日だった。寒さもあまり感じなかった。明日から三連休だが、寒波の影響があるようで、明日の土曜には雪も降るらしい。ただ積雪までにはならないようだが。

ともかく三連休明けの来週の火曜からは、最高気温が久しぶりに二桁となるようで、暖かくなるかな。


仕事帰り、市立図書館分館へ。

明後日の月曜が期限となる本が二冊あり、休日に行くのが面倒なので、今日返却した。一冊は読了したが、一冊は読む気にならず、中断したまま。桜庭一樹さんの本。

新たに三冊借りた。

今日借りた本は


アミの会  編

「竜と蚕  大神座クロニクル」

腹書房、202502


朝倉宏景

「死念山葬」

東京創元社、202410


有栖川有栖

「幻坂」

メディアファクトリー、2013


最初のは、人気作家によるテーマ別のアンソロジーのシリーズの最新作。こんかいは、前もって、架空の町を設定し、そこを舞台にした作品を作家たちが執筆し、さらに、互いに齟齬がないように手直しして、できたものらしい。各章を別の作家が書いた長編小説のようなものらしい。


最後のはたぶん既読本。今、ほしおさんの坂道の話を読んでいるため、つい借りてしまったが。よく見ると、私があまり好きではないホラーのようだ。まあ、読めたら読むでいいかな。

恥ずかしいことに、先週の夜に引き続き、二回目の失禁。意識的には、夜の布団のなかで、おならをしただけのつもりが、朝トイレで見ると、便が多少出ていた。今朝はいつになく寒い。昨日は時々雪が降り、今日は積雪かと危ぶんだが、夜には降らなかったようで、心配した積雪はなく、昼間には晴れたものの寒い。ということは風邪気味なのか。腹痛などもないため、医者にはかからず、今日は様子見で、欠勤することにした。

この時期は元々ひまな時期で、新製品の入荷も遅れていて、正直することがない。私の担当では注文は皆無だし、シール貼りやラベルつける新製品が来ないと、なにもすることがない。かといってあまりやすむと、もういらないといわれそうで、我慢していたが。今日は寒さに参って休むことにした。

週末の三連休までは寒さが続くらしい。その後は最高気温が二桁になる。春とおからじ、かな。


これ幸いと読書できるといいのだが、かえって気が弱くなり、あまり読み続けられない。連休明けに期限が来る本が五冊あるが、今ようやく一冊読み終えただけ。三連休にはもう少しがんばりたいな。