マカン・マランみたび。シリーズ第三作。
最初に登場するのは、パソコンメーカーのカスタマーサービスでオペレーターをしている女性。悪意に毎日さらされて疲れた彼女は、妬みから、ひたすら悪口を書き並べる匿名のブログをしていた。そんな彼女をマカン・マランに呼び寄せたのは、新人漫画家だった。シャールの料理で夢を取り戻した彼は、この女性にとって、唯一優しくしてくれた学校の先輩だった。サイン会で顔を会わせても気づかない彼を困らせようと、彼が気に入りのシャールの店をネットで公開しようとして、店を訪れた。しかし、シャールの料理と話で、自分の人生に対する姿勢を反省し、生き直すことになる。
二番目に登場する客は料理人に挫折した青年。子供の頃から料理好きて、両親の喜ぶのを楽しみにしていた。料理学校を出てから、父の縁故で、老舗の割烹料理屋に修業に入ったものの、三年間洗いものしかさせてもらえず、不満だった。創作料理のコンテストに出て入賞し、世界的に有名な奇抜な日本料理屋に勤めることができたものの、肌があわず、退職、料理ができなくなった。昔の同僚の新店レセプションで再会したシャールの店の常連に誘われて、マカン・マランと出会う。シャールの話と料理で癒され、自分がしたかった料理の原点を思いだし、割烹料理屋に再度修業に入ることに。
仕事をやめ、結婚して高層マンションに住むアラフィフ主婦が次に出てくる。子供できず、愛人に子供ができたことで、離婚を突きつけられていた。マンションの主婦仲間とアーユルベーダーの勉強をしていても、実際に作ろうとはしてない。
実は彼女はシャールのイケメンビジネスマン時代の後輩だった。憧れの先輩がオカマ宣言したことで失恋。求婚されて結婚したものの、空白感を持ち続けていた。ウェディングドレスを、洋服作りを始めたばかりのシャールに依頼した。
店を始めたばかりのシャールにとっては、ありがたい注文だった。
夫から離婚式をしたいと言われ、そのドレスを頼もうとシャールの元に。
離婚式にはなんと、シャールが昔の姿で現れ、注目をあびる。
最後に登場するのはマカン・マランの常連で、店の近くのアパートに住む老嬢。喜寿を迎え、終活をしようと、昔のことを思い出していた。実は彼女こそ、アパート周辺の土地の地主だった。大好きだった祖父から受けついた。そして、シャールが店を開く古民家は、もとは祖父の離れで、のちに彼女も住んだことがある思いでの家だった。死後に、その民家がなくなるのを恐れ、なんとかそこだけはシャールに守ってもらうために、遺産として譲りたいと思い付く。シャールの同意を得たいと訪れたものの、シャールは聞く耳を持たない。シャール自身、死病を抱え込んでいて、先のことはわからないから、今は今を楽しんでいたいと、言われてしまう。
このシリーズは次の第四作が最後。実は、図書館で偶然見つけて、最初に読みかけたのは、最終巻だった。でも、奇抜な登場人物と、お客になる人物の描写を読んでいて、あまり面白くなくて、挫折して、最後まで、というより、半分も読めずに返してしまった。最後がどうなるのか?今はとても知りたい。
あいにくあれ以来、図書館では見かけないが、いつ読めるかな?