青森県南部にある町にある図書館に勤める主人公実。三十五才になるのに、いまだ独身、非正規職員で、安月給でアパート暮らし。実家の母親は、ちょくちょく野菜と一緒に、見合い写真を送ってきては発破をかける。将来のために家族を持つべきだと。通帳の残高を見ては、いかに安上がりに生活できるかを考える毎日。笑顔を見せず、まともに挨拶もしない、つまらない女だった実。

そんな彼女を変えたのは子犬だった。移動図書館の車で、山間部の村からの帰り道で、蛇を引いてしまう。様子を見に降りてみると、近くの草むらに、痩せ細った子犬がいた。熊もでる山においておけないと、拾う。病院で見てもらい、一時アパートで預かることにした実。

話し相手ができ、散歩をするようになり、同じようにペットをつれた人に会い、挨拶を交わすようになる。子犬は小さいと言う意味の言葉から、ちゃっけと名付けた。

体が弱そうなちゃっけのためにと、食べ物の心配をしているうちに、自分まで栄養のあるものを食べるようになり、体まで変わっていく。

少し元気になったちゃっけを、移動図書館の車にのせていくようになると、読者にも好評で、利用者が増える。

心身が充実すると、仕事にもはりがでて、的確なレファレンスができるようになり、一度は諦めた司書資格にも意欲がわく。

そんな犬による癒しと、読書の楽しみを教えてくれる、心暖まる物語。

朝から雨のあいにくの天候だったが、昼までにはやみ、晴れてきた。一昨日サクラが開花した東京は、今日寒くなったとか。東北や北海道ではまだ雪が降ったとか。それに比べたら、ありがたい。

昨日今日と気温は14度くらいで、少し寒かったが、明日からは17度くらいで暖かくなりそう。


仕事帰りに、今日は県立図書館へ。

結局また、読まずに返すはめになった。小説以外は全部ダメだった。土日に、小説を読むのに精一杯で、いくら興味があっても、小説以外の本を読めなくなった。

だからもう、小説以外はやめるつもりだったが、これと言う本が見つからず、また借りてしまう。

今日借りた本


ロバート・ムーア

「トレイルズ   <道>と歩くことの哲学」

A&F、2018


西成彦

「ラフカディオ・ハーンの耳、語る女たちー声のざわめき」

洛北出版、202409


深緑野分

「この本を盗む者は」

角川書店、2020-21




しばらく暖かだったが、今日は少し気温が低い。でも私の回りでは晴天だったため、締め切った部屋にいる限り、快適だった。外に出ると、風が少し冷たかった。


仕事帰りに、市立図書館分館へ。

土日に読み終えた三冊を返却。新たにまた三冊借りた。

今日借りた本


倉知淳

「猫の耳に甘い唄を」

祥伝社、202412


増山実

「あの夏のクライフ同盟」

幻冬舎、202412


若竹七海

「殺人鬼がもう一人」

光文社、2019