警視庁捜査一課与件記録統計分析係第二分室。警察の既存の記録を整理分析して完全なものにするために、できた部署だが、実際に行っているのは、あらゆる犯罪形態を包括する汎用性の高いシステムを構築するために、ネットで世界各地の記録を検索したり、様々な機関のデータベースに侵入して、あらゆる電子情報を収集して分析する。
責任者は警察庁から来ている鵜飼縣警視。二十代前半の女性で、奇抜な服装をする。部下はプロのハッカーからスカウトされた桜端道。
そんな二人は偶然にも驚くべき断片をネットから発見する。闇サイトで見つけた殺害現場の写真と、人身売買をする会社に結び付く有名人たち。
折しも美大の女子大生が、自宅の玄関で、背中をメッタ刺しされて殺される事件が起こる。所轄に捜査本部がたつも、これといった物的証拠が見つからず、捜査は難航する。
東大出ながらキャリアではない警視庁の刑事青木一は、聞き込みの際に交番警官から聞いた話から、女子大生にまとわりついていた男子高校生に話しかけたものの、彼が地元の有力者の子弟だったことから、管理官に叱責される。
そんな刑事にヒントを与えてくれたのが、縣だった。見えているのに見ていないものを確認したら、と。現場近くの映像を再確認して怪しい人物を見つけ、さらに周辺の防犯カメラの映像を手にいれ、一人確認していった結果、彼はついに犯人を発見する。なんと所轄の交番警官だった。縣らは、似たような過去の事件の現場付近にも、その警官がいたことを見つけ出す。
なんとも奇想天外な警察小説。