警視庁捜査一課与件記録統計分析係第二分室。警察の既存の記録を整理分析して完全なものにするために、できた部署だが、実際に行っているのは、あらゆる犯罪形態を包括する汎用性の高いシステムを構築するために、ネットで世界各地の記録を検索したり、様々な機関のデータベースに侵入して、あらゆる電子情報を収集して分析する。

責任者は警察庁から来ている鵜飼縣警視。二十代前半の女性で、奇抜な服装をする。部下はプロのハッカーからスカウトされた桜端道。

そんな二人は偶然にも驚くべき断片をネットから発見する。闇サイトで見つけた殺害現場の写真と、人身売買をする会社に結び付く有名人たち。

折しも美大の女子大生が、自宅の玄関で、背中をメッタ刺しされて殺される事件が起こる。所轄に捜査本部がたつも、これといった物的証拠が見つからず、捜査は難航する。

東大出ながらキャリアではない警視庁の刑事青木一は、聞き込みの際に交番警官から聞いた話から、女子大生にまとわりついていた男子高校生に話しかけたものの、彼が地元の有力者の子弟だったことから、管理官に叱責される。

そんな刑事にヒントを与えてくれたのが、縣だった。見えているのに見ていないものを確認したら、と。現場近くの映像を再確認して怪しい人物を見つけ、さらに周辺の防犯カメラの映像を手にいれ、一人確認していった結果、彼はついに犯人を発見する。なんと所轄の交番警官だった。縣らは、似たような過去の事件の現場付近にも、その警官がいたことを見つけ出す。

なんとも奇想天外な警察小説。

今朝は車に霜がついていたほど、冷えた。日中は暖かくなったが。

これからしばらくはまた暖かい日が続きそうで、ありがたい。


仕事帰り、給油をしてから、市立図書館分館へ。

土日に読み終えた五冊を返却し、新たに四冊借りた。

今日借りた本


長岡弘樹

「教場0  刑事指導官  風間公親」

小学館、2017


米澤穂信

「栞と嘘の季節」

集英社、202211


西條奈加

「隠居おてだま」

角川書店、202305


深水黎一郎

「到叙の四季  破られたトリック」

講談社ノベルス、2016


なんとも痛快な物語。

かつては雑多な風景が残る下町だった川崎。高度経済成長をきっかけに、町を改造して発展する。

そんな川崎には秘密があった。その秘密を知る人物、多摩川の土手に住む人からもスーツを着た町の偉い人からも愛された人だった。その人、ジンさんがなくなるとき、ひとつ残っていた後悔があった

。それを晴らしてやりたいと思った男は、ジンさんに世話を受けた人々をまきこみ、町に奇跡の夜を作り出した。

誰にもある人生の後悔、あの時ああしていればよかった、あの時ちゃんと口に出して伝えておけばよかった、そんな後悔。なき父親の後悔を晴らすべく、警察官の息子が一夜、町を盗み一大イベントをしかける。