日本推理作家協会賞短編部門を受賞したタイトル作を含め、四作からなる短編集。

タイトル作は以前から名前だけは聞いていたが、ようやく読了。正直言って、それほどいいのかな。まあ、短編は苦手でよくわからないが。

タイトル作は、警察官の夫をなくし、小学六年生の娘と暮らすシングルマザーの女刑事。強行班の主任を勤め、現在、連続通り魔殺人事件を追っている。すぐに怒って無口になる娘の行動が理解できず悩んでいる。かつて逮捕した空き巣犯とのかかわりから、居空き事件が解決するまでが描かれる。

最初の作品は、救急車に乗り込む救急隊員の話。患者をのせた救急車が、たらい回しの後,とある病院まで来たのに、なぜか付近を回るばかり。指示した隊員の不審な行動を描いた作。

第三作は消防士の話。プライベートで思いを寄せるシングルマザーの部屋を訪れた。火元の部屋の隣だった。残されていた赤ん坊を探すも見つからない。後に同行の隊員が無傷で見つけるが、なぜか?

第四作は、出所直後に路頭に迷う元受刑者に、半年だけ住まいを提供する更正保護施設を営む中年女性の話。

誤って女子児童を死なせてしまった受刑者の心の動きか見えず悩む女性。


どれもはっとするものはあるものの、いまいち。やはり考えさせられる作品より、楽しいものが読みたいのかもしれないな、私は。

サブタイトルに、警視庁監察特捜班 堂安誠人。

異色の警察小説。堂安には双子の弟、賢人がおり、その存在は警視庁の一部にしか知られていない。二人は互いに身代わりになって捜査をおこない、警察内部の犯罪を捜査する。

政府が管轄する自動運転の実験中に事故が起こり、原因は不明のまま。それでも国益のためにと、自動車会社を変えて、政府は実験の再開を決める。事故の原因究明を訴えていた現場責任者の官僚が、ビルから墜落死する。自殺とされたものの、不審な点もある。さらに、その直前に、実験関係者の女性が襲われ殺される。その女性は瀕死の状態で、犯行現場の埼玉県から、二つの川を渡り、茨城県内で発見される。ただ助けを求めたにしては奇妙な行動。

まるで埼玉県警の捜査では隠蔽されるのを恐れたような行動とも思える。

埼玉、千葉、茨城三県の警察署による合同捜査本部に参加した堂安。表向きは、自殺した官僚の原因捜査のためと言って、実験失敗の原因究明から着手する堂安兄弟。はたして、二人は事故の原因究明と二人の犠牲者の殺人事件を明らかにすることができるかどうか?

最初は通常の殺人や盗みとは誓う犯罪だから、取っつきにくい気もしたが、なんとか最後まで読めた。



予報では曇り空で、日もあまり差さないと言っていたが、晴れて日差しもあった。気温も10度くらいに。


仕事帰り、県立図書館へ。

借りていた七冊をみな返す。

新たに、八冊借りた。

今日借りた本


ジョーゼフ・キャンベル

「聖杯の神話

アーサー王神話の魔法と謎」

人文書院、202309


恩田陸

「蜜蜂と遠雷」

幻冬舎、2016-2017


「きのうの世界」

講談社、2008


金庸

「倚天屠龍記」第一巻~五巻

徳間書店、2001