警視庁にある捜査共助課に属する二人の女性刑事を主人公にした話。

警視庁刑事部捜査共助課には、二つのグループがある。その一つ、見当たり捜査班は、指名手配の容疑者の顔や情報を記憶して、担当地域の街角に立ち続けて、手配犯を見つけるのが任務。四人一組で近くで行動し、全員が同意すれば、逮捕し、担当警察に引き渡す。

こちらでは、川東小桃なる刑事の活躍が描かれる。それと共にコロナ下で働く夫の離婚に至るまでの経緯も描かれる。

捜査共助課のもうひとつのなグループは、広域捜査共助係。乏しい手配犯の情報をもとに、日本全国どこまでも追いかけて見つけ出し、逮捕に至る。こちら二人一組で行動する。この話では四十代の女性刑事、佐宗燈が主人公。相棒は一回り年下の男性刑事。夫も刑事で、一人息子は大学生。プライベートに関して、こちらでも夫婦の危機が訪れる。田舎で農業を営む舅の体調が悪く、警察を休んで、故郷に帰った夫は、ついには退職して実家を継ぐことになり、燈とは別居になる。刑事をやめたくない燈は、離婚も頭にちらつくものの、さしあたりは別居だけになる。ラグビー部の息子は寮生活で燈は広いマンションに独り暮らしとなる。

メモリーアスリートと呼ばれる見当たり班の中でも小桃は、映像として記憶するカメラアイに優れ、活躍するものの、プライベートでは主婦としては失格のため、夫への愛も疑わしくなり、ついに離婚となる。

警察にもいろんな捜査方法があるんだと興味深い。

タイトルの緊立ちは、緊急立ち回り情報をさし、指名手配犯が、いまここにいるという情報が入ったら、捜査共助課は、場所を特定し、犯人逮捕のために、人員を集め現場にむかうことになる。

この話のラストでは、共助課全員が幹部まで集まって、吉原を張り込み、犯人を見つけることになる。普段は接触がない見当たりと広域も協力する。

話では、燈が見つけた犯人を小桃が確認

して、逮捕にこぎ着け、二人は警視総監賞を受ける。

なかなか面白かった。

今日は晴れて暖かい日だったが、週半ばには大寒波が襲来し、雪になるとか。

水曜日は一日降るとも言われてるが、果たしてどうなるか?


仕事帰りに、市立図書館分館へ。

五冊返却し、新たに六冊借りた。

今日借りた本


今野敏

「エチュード 

警視庁捜査一課・碓氷弘4」

中公文庫、2013-2019


「ペトロ

警視庁捜査一課・碓氷弘5」

中公文庫、2015-2018


新川帆立

「縁切り上等!

離婚弁護士 松岡紬の事件ファイル」

新潮社、202306


辻堂ゆめ

「山ぎは少し明かりて」

小学館、202311


知念実希人

「死神と天使の円舞曲ワルツ」

光文社、2022


船橋春雄

「笑いの日本史」

中央公論新社、202306


今日は新刊らしき、見慣れない本があったので、借りてみた。最後のは小説ではないが、面白そうなので借りてみた。


再読だったが、はじめの方以外は全く覚えてなかった。調べてみると、2020年8月に読了している。

訳者の柴田元幸氏がお気に入りの作家マコーマックの第六作の長編小説。

スコットランド出身でカナダに移住した著者マコーマック。

主人公もまた同じように、グラスゴー近郊のハーレムで生まれ、事故に因り両親をなくしたのちに、大学生となる。下宿屋の主の勧めで、知り合いの学校の臨時教師の職につくべく、小さな町にいった主人公は、そこで知り合った女性と恋に落ちたものの、裏切られ、傷心から海外へ。船員としてアフリカにわたり、知り合ったカナダ人の医師と暮らしたり、政情不安で南米に行き、そこでカナダ人の実業家と知り合う。見込まれて、娘婿となり、事業を引き継ぐ。妻とその父を亡くし、息子と二人となった主人公は、事業に邁進する。メキシコに出張したおりに、偶然はいった書店で一冊の本と巡り会う。小説とも記録とも思える内容。19世紀のスコットランドのある町で、黒曜石雲という謎の雲が発生するという奇妙な話。舞台となった町が、彼が若いときに傷心した思いでの町だった。偶然なのか?運命か?高価な書物を買い求め、それを読み、興味を引かれ、調べ始める。息子の勧めで、専門家に依頼し、その書物と著者について調べてもらうことにする。

その中間報告を挟みながら、物語は彼の生涯を語っていく。いくつかの出会いと友情、奇妙な体験と。

そして最後には、スコットランドにいる専門家を訪ねると共に、思いでの地を訪ね、思いがけない出会いと、傷心した出来事の真相を知ることになる。


楽しいわけではないものの、主人公の数奇な運命と出会いは、思わず夢中に読むことになってしまった。

マコーマックの他の作品も読んでみようか。