公正さが訴えるもの 「虎に翼」5話 | こあらぐみ

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虎に翼 5話



ありがちな母子対決では無い。


主人公寅は、母(や親友たち)の社会的な一面「すんっ」に対しては批判的だが、その批判も個人にはむいていない。女性の「すんっ」には社会的背景があることをわかっているから。社会への憤りだ。


母の寅への進路妨害とも言える、お見合い攻勢も母への憎しみへとはむかわない。むしろ愛の深さと捉える。社会の中での母、女性の立ち位置を理解しているのだ。


そして、一貫して母の能力の高さを見抜く力があり、母を高く評価している。(5話では団子を片手に寅と対峙するマツケン相手に母の優秀さを訴える。)

言い換えれば公正さフラットなものの見方をする寅。

そのやりとりを見ていた母は堪らず出て来て、娘を加勢。それにとどまらず、女性の進出を阻むのは男性だとブチ切れる。


頑な母の心を動かしたのはまさに寅の持つ公正さではないか?

母は、この時代の女性たちは、公正、公平に評価されることに飢えていた。諦めていたのだから。



この母子の描き方の凄いところは、最初に書いたけど

、思春期対更年期の女性ホルモン対決にしないところ。

母を一人の人として、娘を個性ある人として捉えているから出来たと思う。



寅の公正さ、フラットさが凄い。

母の、子が時代を越えようとする凄さに、きちんと屈伏しエールを送る柔軟さ、潔さ、聡明さが凄い。


現代では虐待と捉えかねない進路妨害だが、娘の公正さに母自身も今後救われる(すでに救われた)のかもしれない。



いつかのランチ。
素敵なティーカップが出てきてとても嬉しかったひらめき