発達ゆっくりな息子は、
卒園間近に、幼稚園に行くことをやめた。
そして、いろんなことと
向き合わせてもらった、この2か月間。
家族それぞれのありのままを。
そして、自分のありのままを受け止めて、
大変ながらも、バランスを取りながら
心穏やかに過ごしていた。
そんな中、先日、
年長だけの親子行事があった。
以前から、提案はしていたけど
気分によって、行く、行かないは
変わっていた。
親VS子どもたちとの
ドッジボール対決や、
タイムカプセルを埋めたり、
先生にお礼のプレゼントを渡して
最後に、クラスの色帽子を
一斉に空に投げたりする。
私は、思い出作りのために
参加したいなと思っていた。
幼い息子と、手を繋いで
行事に参加出来るのは
もうあまりないだろうし。
もう一度、一緒に参加しないか
話をしてみた。
「ママも一緒にやるんだよ。」
「一緒に行って、一緒に帰ってくるし。」
「時間も少しで、遊ぶだけ。」
それでも、その時は
嫌がっていた。
無理に行かせる必要はないけど
本当に遊ぶだけなのか。
ママは途中で帰ったりしないか。
上手くやれないことを
やらされるんじゃないか。
そんな風に疑っているように感じた。
そりゃ、そうなるのもわかる。
今まで、ごまかして
連れていったこともあった。
園に連れて行って、
ママと無理矢理離されて
そのまま1日を園で過ごす。
すぐに帰れると思っても
帰れなかったりしたもんね。
言葉でいくら伝えても
具体的にイメージを持って
理解するのも、発達上、
難しいのもある。
だけど、伝えた。
「ママを信じてほしい。」
「もう、ママは無理矢理
連れて行かないよ。」
「本当に遊ぶだけで、きっと
楽しめるんじゃないかなって思うから
誘ってるんだ。」
「ママも一緒。一緒に帰ってくるよ。」
家にいると、
次女と喧嘩ばかりだし。
ゲームで上手くいかないと、
癇癪も起こしていたし。
楽しめないことや
上手くやれないことを
無理にしない。
もう息子に任せてるから、
ママのこと信じてくれないか。
そうやって話をした。
信頼関係をもう一度
ちゃんと築くために。
そうしたら息子は、
「うーん、じゃあ行く!」
「ママたちと、ドッジボールするの?」
と、キラキラの目で
返事をしてくれた。
伝わった!
嬉しかった!
そして、当日は自ら着替えて、
ちょっとドキドキしながら
行ってこれた。
幼稚園で過ごす姿を見られるのは
これが最後だろう。
そう思って、目に焼き付けた。
思い切り楽しんだ。
それでもやっぱり最後は、
「もう帰りたい。」
そして、呟いた。
「楽しかったけど、人がいっぱいで疲れた。」
あぁ、息子も同じだ。
私も、長女も、人混みが苦手。
そうか。息子もそうなんだと、
この時気付いた。
確かに、出先でガヤガヤした場所は、
年長になった頃から、
息子が一番、「うるさい。」と
その場を離れたがっていた。
あぁ、そうだったんだ。
やっと、本当の本当にわかったよ。
発達ゆっくりや、知的・理解力の
部分だけではなく
集団生活は、息子にとって
とても、とてもパワーを
使っていたんだ。
本当に今までよくがんばったね。
お疲れ様。
ごめんね、今やっと
全部気付いたよ。
やっぱり、今回参加して
良かった。
そして、息子にもう一度伝えた。
今まで、お疲れ様。
疲れちゃうんだよね。
今日よくわかったよ。
好きなように過ごしていこうね。
そしたら、翌日の今日。
ひなまつりパーティーを楽しんで
ふとんに入ったら、
「ママ、ありがとう。
幼稚園、行かなくていいよって、
ありがとう。」
息子を抱きしめた。
そんな言葉が聞けるなんて。
また1つ、大きな課題を
越えた、私たち家族です。