『進撃の巨人 後編』が旧作落ちしたので見て見ようではないか!
やっぱり早かったなwww
新作で見る気は起きなかったので借りてみようと思う。
様々な人たちは最低だと言っているが、
見ないで批判するのは失礼なので映画人の端くれとしてちゃんと見ておこう。
さて、いかなるものか…?
進撃の巨人の内容を知らない人はwikiリンクを貼っておくのでざっくり読んでおくと良いでござるよ。
ちょっと冷静に考えてみよう。
おそらく進撃の巨人実写の失敗はおそらく脚本だと思う。
原作に忠実にやる必要もないのが映像化というものだが、完全に悪い方向に向かっている。
最近アニメ化しているジョジョの奇妙な冒険見ていると
原作を忠実に構成しつつ、原作で説明されてなかった部分を補う形になっている。
オリジナリティ云々よりも原作愛が強いのだろう。
その気持ちが大事なのかもしれない。
もちろんお金やグロ描写、大人の都合、尺の都合もあれど前編、後編使ったにしてはボリューム不足感が否めないな。
戦いも壮大だし、スケールも壮大…
しかし、『出ている人物たち』で話を広げていなかければいけないので黒幕なんかは想像できてしまうんだよな…
まぁ百歩譲って超大型巨人の正体は誰でも良かったにしよう…
この辺りからネタバレも含めて感想を。
良い点を挙げると
最強の兵士が最強の巨人であったというのは悪くなかった。
最大の敵は身内にいたってね。
原作ではリヴァイ兵長にあたるシキシマ兵長
誰やったって批判はくるだろうし、わざと名前も役どころを変えたのは良かったかもしれない。
(日本語の発音で『ヴァ』という正式な発音はないため名前を変えました。とよくわからない説明もあったが…)
実はコイツが主人公エレンの『兄貴』で同じ巨人に変身できる能力を持っている。
この力を使い新しい秩序を作ろうと計画する。
世界の実態について知っている人物。
巨人は元々人間であり、兵器として実験されていた人間のなれの果て…
それが何かの拍子で一般社会に蔓延し世界中でバイオテロみたいのが起きてしまい、世界は巨人で溢れ壁作って避難する事になる。
研究してたのは政府なので壁はそれを隠すためでもあったらしい。
民衆に気づかれないよう、
ある一定人が集まったら人数調整をするため人々を巨人に襲わせる。
巨人の恐怖で人々は支配され、誰も壁の外には出ようと思わなくなり政府の失態もバレない!
こうしてバランスを取っていた世界。
それをシキシマは知り、イカンと思うのだ。
理由づけとしては悪くないと思う。
その理由を話す時間が恐ろしく長い事を抜けば…
前半の30分はそんな事をずっと話しているため結構ダルさを感じる。
世界の説明をエレンにして納得させ、さぁ政府に一矢報いるぜ!
と、思ったらシキシマは突然裏切るのだ。
そのまま普通にエレンと共に止めに行くと思いきや裏切ってしまう。
シキシマ:『共に戦おう!』
エレン:『はいっ!』
そして10分後には裏切るって…
まー理由はあれど仲間と合流してすぐに手の内話して仲違いするって…
お金の都合なのか時間の都合なのかここにくるまで一切巨人と戦う事もない。
『壁の中に入ってきてしまった巨人を掃討しながら開けられてしまった壁の穴を塞ぐ』
ってのが最初の目的だったはずだが…?
前編と後編の冒頭で団員の人数が減ってしまったのでいちいち戦っていたら身体保たないんだけどさwww
最大の敵である超大型巨人、鎧の巨人(シキシマ)
エレン(巨人化)以外のモブ巨人は後にも先にも3体しか出てこない…
冒頭からわぁわぁやってるはずなのに襲ってこない巨人ってのが気になって仕方ないんだよな…
巨人は人の声や物音に反応するって設定は忘れたのか?
『忘れておく』は映画における常套手段だけども…
後々シキシマ巨人vsエレン巨人とのバトルに発展する。
どうせ同じ変身能力ならば共にモブ巨人と戦って壁までたどり着き
その後に裏切る展開にすればアツかったのに…
始めは共闘するアツさ的な!?
バトル中に兄弟だった設定の暴露もできるし、思想は違えど進む道は同じだったみたいな感じにもできる気がする。
シキシマの考えは
不発弾を爆発させて壁の穴を広げて今までの生活に革命を起こす。
エレン達の考えは
不発弾を爆発させて壁の穴を塞ぎ、人間の生活を取り戻し壁の外を見る!
そしてそれを邪魔する超大型巨人(政府側)!
どのみち壁まで行くのはどうせ変わらないんだよね!
映画の流れはシキシマ巨人との戦いの後に、超大型巨人との戦いになる。
最期にはあまり説明がないままシキシマはエレン達の考えに何故か賛同して
巨人化し、超大型巨人を道連れに壁を塞ぐ。
エレン達が超大型巨人と戦っている最中に
エレンに一度倒されてフラフラなシキシマが力を振り絞って壁まで来て邪魔をしようとするが、
ミカサが一言、『貴方の壁は…?』
って質問されて、次の次のシーンでは爆弾かかえて
『お前はお前の未来を生きろ…エレン…』
ちゅどーん
壁は塞がれ民衆は救われた!
…うーん
ちょっと協力する動機としては弱い気がする…
心の変化を完全にすっ飛ばしてるよなぁ…
いつ心がわりしたんだろう?
それほどミカサが好きだったのか???
せめて2人が巨人化して戦ってる時にエレンが戦いごしにいい事言うとか、
ノックアウトした時にいい事言うとかしないとシキシマの心は動かないのではないかと思う。
こういった犠牲のシーンで兄弟設定が生きるんではないのか???
全く語られないまま終わると兄弟設定の意味ないよね???
前編が巨人との戦い
後編は超大型巨人と鎧の巨人との戦い
って狙いなのは分かるけど…
しっかりと説明づけをしようとするのは日本映画のいいところだけど、足枷になっている様にも思う。
そして様々な人たちの『犠牲の上』で成り立った勝利ってのが薄い。
終わりよければ全て良しって言葉があるけど
あまりにも犠牲者への感謝がないなぁ…
倒したー!やったー!俺たちの旅はこれからだぜ!
じゃなくてさwww
原作で開けられた穴を塞ぐことに成功した後、リコ隊長が仲間を思いながら
『人類が今日、初めて…巨人に勝ったよ…』
って人類を代表した素晴らしくいい言葉があるんだよね。
誰かがこの一言を言うだけで随分印象も変わるんだけど。
兄弟設定を筆頭に設定の雑な部分がいっぱいある…
巨人に覚醒出来るのは『進化したからだ!』の一言で終わるしw
心を閉ざしたミカサは自分語りしただけで心を開き始めるし
力持ちでアツい男サンナギがみんなの為に犠牲になり血路を開くんだが
『ここは俺が時間を稼ぐ!』
『わかった!』
ブーン(車で逃げる).
( °д°)!?
もうちょい引き止めてもいいような…?
サンナギは家族の為に戦いに来ているんだが、
犠牲になろうとする瞬間に
『お前が死んだら家族や妹はどうなるんだよ!?おい!サンナギ!』
『家族の事は頼んだぞ』
『サンナギィィィィ!!!』
くらいのドラマがあってもバチは当たらないと思うなぁ…
このくらいコテコテにしたってさ…
挙げだしたらキリないが、そのくらいの超展開がたくさんある。
せっかく特撮の持ち味を生かしてバトルとか頑張ってるのに、
肝心な人間パートになると途端に雑になるのは何故なのだろう???
車に乗って移動している合成は確かに誰が見ても粗かった。
最近アドレナリン見た時にラストシーンで
ヘリコプターから落ちて落ちながら戦う雑な合成シーンがあるんだがそれと同じくらいのクオリティだったw
これはマッドマックスをみてもっと勉強だな!
ウォーボーイズが坊主だったのは合成しやすさ狙いだったのかな?
確かに挑戦的である題材だし、新しい可能性を見出したと言えば聞こえはいい。
しかし、ファン層の心を掴めなかったのは大きな痛手だわ…
るろうに剣心も京都大火編ではバリバリアクション全開で成功して、
伝説の最期編では修行パートが長すぎてダレたし…
何が上手くいくかは分からないけど、リスペクトする部分を間違えてはいけないと思う。
そんな事を教えてくれた気がした。
そいやドラマ版もあるんだったな
あぁ…
戦場でイチャコラして死んでいった人たちもでるのか…
実はめっちゃ強いんですよ!的な?
じゃあちゃんと戦えwww
まぁ補完としては見るべきなのかな?