今朝も青空が広がっていたが、空の一角には鰯雲がたなびいていた。

 

 

鰯雲は秋の空を代表する雲として知られているが、梅雨の最中に現れると、上空に湿った空気が流れ込み、翌日以降の天気が崩れる前触れともいわれている。

 

 

 

 

毎週木曜日は円空仏彫刻「木端の会」の稽古日で、午前中は荒子観音寺内の教室で仏像彫刻の準備をした。

 

 

材料置き場から、長さ60センチほどの檜材を四分割したうちの一本を選んだ。

やや節や割れが目立つ材だったが、その部分を避けながら細身の観音菩薩像を彫る予定。

 

まずは鉈を使って余分な出っ張りやささくれを削ぎ落とし、像の基本となる三角柱の形に整えた。

これから材に頭部や胴体、手足の位置を描き込み、鑿や鋸を使って少しずつ仏の姿を浮かび上がらせていく。

 

観音菩薩は、悟りを開いて如来となる前に、人々を救済するため修行を続ける菩薩であり、衆生を救うためにさまざまな姿へ変化すると伝えられている。

 

代表的なものには、慈悲の姿を表す聖観音をはじめ、多くの手で人々を救う千手観音、十一の顔で世の声を聞く十一面観音、煩悩を打ち砕く馬頭観音、福徳を授ける如意輪観音などがある。

それぞれに異なる功徳や信仰が受け継がれてきた。

 

これまでいくつかの観音像を彫ってきたが、まだ千手観音立像には挑戦したことがない。

無数の手を持つ複雑な姿だけに難しさもあるが、いつか自分の手で彫り上げてみたいと思っていた。

 

 

教室の窓からは見ごろを迎えたアジサイや若葉を見ながらほっと一息が付ける。