
昨夜は雪が降ったようで、農道に薄っすらと積もっていた。
久しぶりに陽射しが戻ってきたが、北の風が上空で唸り、まるで冬のような寒さだった。
建て付けの悪い雨戸が、がたがたと鳴るほどの強い風も久しぶりだ。

陽だまりの水仙は開花時期を迎えていたが、蕾を固く閉ざしてしまった。
家の前の高台に上がってみたら、新しい猪の足跡が刻まれていた。
明け方にユキが盛んに吠えていたのは、餌探しをする猪に気が付いたからだろう。
キツネやウサギは体重が軽いので雪に潜ることはないが、猪やカモシカは固い雪面を踏み抜いているのでよく判る。
休猟期に入ったので、雪解けの早い家の近くへ、安心して下りてきたのだろう。
昨夜は部屋を横切るハツカネズミの姿を見た。
冬の間はまったく見かけないが、春先の一時だけ家に入り込み、芽吹きの頃になると居なくなる。
繁殖の時期だけ間借りをして、子供が生まれたら野山へ帰って行くようだ。
その間は、おかずを横取りしたり、押入れに巣を作ったりするので用心しなければならない。
野生の生き物と隣り合って暮らしていると、不思議に思っていた行動にも、必然性があることに気付く。
山里では季節の移ろいを野山の草木以外に、動物の動きからも知ることが出来る。
