これまで「お試し暮らし体験記@愛媛県東温市」と称して、このブログでいろいろ書いてきました(計31記事)。
東温市でのお試し生活は二か月という期間でしたが、
新しい地域での生活や拠点について身をもって考えることができ、本当に大切な時間となりました。
改めて深く感謝したいと思います。
東温市でのお試し生活は終えましたが、お試し暮らし体験自体はもう少ししてみたいと思っていたため、
次なる地を探したところ…続いてご縁をいただけたのは岡山県の笠岡市というところでした。
笠岡市でもおよそ二か月間お試し暮らしを経験させていただけたので
(実は今はまた違うところで生活をさせてもらっているのですが)
その時のことを「お試し暮らし体験記パートⅡ」としてちょこちょこ書いていきたいと思います。
まず笠岡市について簡単に書くと、笠岡市は岡山県の南西に位置し、
すぐ隣は広島県の福山市となる県境にある町です。
人口はおよそ4万人ほどで、山と町中と海といった三つのエリアに分かれそれぞれが生活圏となっています。
今年で市政施行70周年を迎えたようですが、もともとは「笠岡諸島」と言われるように、
海のエリアを埋め立て干拓していくことで町が創られ発展させていったと言えるようです。
笠岡は遠浅の海が続いており、また、土地を増やせば人も増えるという時代ー安土桃山~江戸―であったことで、
当時の水野藩の藩主であった水野勝成(笠岡市立郷土館により)が
次から次へと海を埋め立て、干拓地にしていったとされています。
もともと瀬戸内海では東西にふたつの潮流が生じているのですが、
それらがぶつかる場所に笠岡は位置していることから「潮待ちの港」と呼ばれるなど、
土地としての生活の土台であったことを含め、海と切り離せない暮らしが笠岡にはあったと考えられます。
海との関わりを思わせるものには、笠岡市立郷土館には「力石」というものがあり、
これは港で働く人たちの力試しで使われていたもので、
担いだ人の名前が刻まれているものだそうです(詳しくは写真からどうぞ)。
また、市制施行70周年記念で開催された磯田道史氏による講演会では、
笠岡市にはもともと代官所があったそうで、それがゆえに学問に触れる機会が多くあったことが考えられる一方、
当時納税しないといけない米(農業)に関する産業よりも漁業が発展していたことで、
税から逃れられた人も多かった町だったと考えられるそうです。
1900年代には天然記念物に指定されている「カブトガニ」の繁殖地としても注目されるようになり、
海とのユニークな関わりが伺える町と感じました。
私が二か月お試し生活させていただいたのは干拓地である「美の浜」という地区であり、
まさに干拓のおかげでお試しができたとも言えそうです。
概況はこのあたりにして、これからぼちぼちと笠岡市でのお試し生活でのことを書いていきたいと思いますので、
どうぞよろしくお願いします^^