2節 浦和 vs 山形
阿部選手のゴール
僕は阿部選手個人に特別な感情はありませんでしたが、今シーズン始めのACLでサポーターとの感情的なやりとりを見て、それが少し変わりました。
ACL試合後の阿部選手
人差し指を立てて、一つになろう、とサポーターに呼びかけていたと聞きます。
これは浦和に足りなかったものを呼び覚ますようなシーンだった気がします。
熱いサポーターに対して、勝負弱さ、メンタルの弱さを感じる選手たち。
どこかでファミリーとして一体感が無いなぁっていう印象でした。
それが、開幕戦で湘南に競り勝ち、今節での目の覚めるゴール。
何か今までに無いものを感じてしまいます。
サッカーは戦術だ、技術だと言われますが、一番はメンタルが大事なのは、他のスポーツと同じです。
どれだけ優れた選手を集めても、メンタル、意識を揃えて戦わないと勝てません。
技術、戦術が向上してきた日本が、あともう一歩足りないのは間違いなくこのメンタル。
長谷部さん、本田くん、長友くん、うっちー…彼らが世界と戦う中で身につけたものを、もっと日本に浸透させないといけないと思います。
浸透させるにはどうするか?
僕らサッカーに関わる人の姿勢次第だと思います。
ヨーロッパと日本の違いはサッカーが日常、文化になっているかどうか。
サッカーに対する向き合い方が日本とはまだまだ違います。
ゆるかやに現状を継続していけばいつか追いつけるかもしれません。
ただ、僕らの姿勢、関わり方次第で追いつくスピードを速くする事が出来る気がしています。
その一端を、阿部選手と浦和サポーターとのやりとりから、そして阿部選手のシュートから感じられます。
あのシュートは阿部選手が放ったシュートだけれど、浦和のサポーターが感情を阿部選手にぶつけ、それを選手が返そうと示した結果だと信じています。
どこか脆さのあった浦和が、タフな湘南、山形に競り勝った。
今シーズンの浦和は昨シーズン以上に見る価値のあるサッカーを見せてくれるかもしれません。