中には先人の古画を模写し、
独自の花鳥を探究した画帳が。
その数、100点にものぼる。
良いですよ、
奈良県立美術館で開催中の『花鳥画』展。
今週日曜日の14日までの会期です。
11日(木)までの『正倉院展』や
14日(日)までの『入江泰吉傑作選』と合わせて
じっくり鑑賞してみてはどうでしょう。
花を愛し、鳥に憧れるのは、
1300年の昔から同じなんですね。
こんな工芸品があります。
特異な形の器を花鳥文様が、
うっそーみたいな細かさで。
屏風の面白いのは見る方向によって
画の印象が変わる、ということ。
こちら側から見るのと…
反対側から観るのとでは…
違う絵のようですね~。
図録や美術書では分からない楽しみがある。
これが美術館で観る面白味なんですね。
こういう展示の仕方もあります。
図録に掲載される場合はだいたいが、
こんなふうに平らになってますね。
近頃人気の若冲もあります。2点のみですが。
そのうちの1点。触りたくなりました。
この他、雪舟、宗達、
等伯(と云われている画)も並んでます。
写真アルバムにまとめておりますので、
よかったら、のんびりとご覧くださいませ。
拙者のつぶやきも僭越ながら載せておりますよ…。
花鳥画アルバム |
スライドショーはこちら
ガラスに反射して見づらいのですが…。
展覧会で感嘆したこと。
中国・韓国での花鳥画の変貌と、
そこから技巧や感性を懸命に学ぼうとする、
歴代の日本画人の逞しさ。
江戸時代の作ともなると、
日本独特ともいえるスタイルが観られたのです。
独創とは「混合すること」
そして切磋琢磨した結果なのか、と今一度。
花鳥画の歴史は古く、
その起源は唐の時代まで遡るようです。
あの時代に画を描くとなると、
時の権力者の寵愛を受けなければなりません。
花鳥画とは裕福で雅な世界といえるでしょう。
そこに庶民の叫びや訴えなどは観て取れませんが、
それでも、季節の移ろいを描いた屏風からは、
人の慢心へ警告するようなメッセージを
やんわりと私は感じたのでした。
それにね、花や鳥の愛らしさに目を留める、
このゆとりこそ閉塞感を覚える現代人に必要かも、と。
もとより、絵を描いている人ならば、
一度や二度は花や鳥の絵を描いたことがあるはず。
古きを知り、新しきを知る。
『花鳥画』展はそんな場所なのです。
私もハッとしました、その遍歴から。
秋深し11月です。ちょっと花鳥を描いてみようかな、
こちら小さな巨匠です。
奈良県立美術館『花鳥画』展 11/14(日)まで
★↑サイトから割引券をダウンロードしていただけます。
★「奈良トライアルミュージアムズ」発足!
奈良国立博物館・入江泰吉記念奈良市写真美術館、
そして奈良県立美術館のいずれかの入館券の半券を提示すると、
他の2館でも入館料金の割引があります。
★なんと!5*SEASONのブログを見たと言っていただいても割引に。
★金曜と土曜は夜9時までの開館です。夜の夜長にいかがですか?
次回の県立美術館での展示は
『會津八一のうたにのせて ―奈良の古寺と仏像―』ですが、
仏像の展示はありませんのでご注意くださいね。
奈良県立美術館の展示、すごくいいのに、
広報でつまずいているのが残念です。
今回の『花鳥画』展でも、
前期と後期があって、作品が入れ替わるのが
とても分かりにくかった…。
奈良国立博物館『正倉院展』
入江泰吉記念奈良市写真美術館
『入江泰吉傑作選―大和路―』
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