風が強く吹いている |  ◆ R I N G O * H A N

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歌うパステル画家5*SEASON鈴御はんの蒼いブログショー

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"move"


奈良に移住して、ちょうど10ヶ月。
初めて奈良の映画館で映画を観た。

当ブログのタイトル『cinemazoo』でも分かるとおり、
元々ここは映画のことをつぶやく付箋として始まった。
それがこの時期に来て、
ようやくの映画館デビュー。

奈良には映画館よりも面白いものがあるから、
もう行かなくてもいいや、
という気分ではあるけれど、
本音をいうと、奈良の映画館にかかる作品には、
私の好みのものはない。かなり寂しい。
かといって、DVDで観るのは苦手だし、
奈良に唯一あったという名画座は、
私が越してくる少し前に無くなったそう。
名画座こそ、奈良の文化施設に最適なのにね、残念。

奈良では映画館へ行くことはないのか。
なんて思っていたところへ、
『風が強く吹いている』公開の知らせ。
これは見なくてはっ。製作が「光和」だ!
代表の鈴木光氏は、
聖母として誉れ高い「アートラッシュ」の店主の兄さま。
おふたりには私が東京在住時代、
たいへんお世話になった。
現在もアートラッシュ企画『ドクロス』に参加しているので
またまた店主には、お世話になってマ~ス!

義理恩義だけじゃない。
私が劇場で観た数々の映画の中で、
今も色あせずに残っている1本に
「光和」製作の『ハル』がある。
そう、「光和」の映画は見逃せない!
ついに奈良で映画館デビューするには
最適の1本が奈良にやって来た! 観たで! 店主!

『風が強く吹いている』は、
箱根駅伝を題材にした青春ストーリー。
お正月の二日間に渡ってテレビ中継される、
あの箱根駅伝を、私は一度も観たことがない。
「なんか、かったるい、箱根駅伝って」
こういう人こそ、見るべき映画。
箱根駅伝の見どころを
2時間あまりに凝縮できるなんざ、
「映画館の映画」にしか出来ない魔法だと思う。

以下は観て感じたこと。
本作をシラフで見たい方はスルーください。
最後に映画情報とアートラッシュ企画展のお知らせがあります。


★★★★★☆☆ 7点満点で5点
古くはドラマ『飛び出せ!青春』や『スクールウォーズ』、
最近では映画にもなった『ROOKIES』(テレビもドラマも未見)等と
ほぼ同じ設定の青春スポーツもの。
予定調和のお決まりの展開だけど、
ちょいと違うのは「教師と生徒」ではなく、
「落ちこぼれ大学生だけ」で成り上がっていく。
今風だなぁと思ったのは
熱血物ではなく、今流行りの「草食系男子」。
新しいタイプのスポ根もの、とも言える。
少し女の子にうつつを抜かすエピソードもあるけど、
あくまで さらっ。ただしラストは感動的に濃い。
さらっとしたライバル関係、さらっと意気投合、
「さらっと感」が物足りなくもあった。

実はこの物語、赤穂浪士の討ち入りに似た復習劇。
が、さらっと感ゆえ、ドロドロしていない。
これでいいのかな、と思いつつも
さらっと策士を演じた小出恵介くんは出色。
若年寄りのリーダー役をチャーミングに好演。

ランナー以外の登場人物が多過ぎた。
原作ファンに気を遣ったのか、とすら思う。
大物俳優陣のカメオ出演も、私はサービス過剰と思う。
・・・けど、こんなツッコミは野暮なくらい、
林遣都くんの走る姿は美しい。
大森監督はきっと、駅伝がお好きなんでしょう。
熱が伝わるランニングシーンだった。

泣いた映画がいい映画とは思わないけれど、
泣いた場面は記憶に残る。
ポトポトと泣けたのは、いずれも走るシーン。

最終上映の6時の回で観たところ、
座席数100の劇場に居たのは私を含めて7人ほど。
もうちょっと入ってほしい! 観てください~。

全国的に水曜日がレディースデーと思って、
水曜に出かけたら違った。
久々に1800円で観た。やっぱ高い。
映画料金の自由化とか、出来ないのかな。

「奈良シネマデプト友楽」にて鑑賞
ここのレディースデーは火曜、金曜。


クローバー 『風が強く吹いている』公式サイト
原作は直木賞作家・三浦しをんの同名小説。NHK大河ドラマの「風林火山」等の脚本家と知られる大森寿美男が今回、監督に初挑戦。致命的な故障でエリート・ランナーへの道を諦めたハイジとある事件から走る場を追われたカケル。ハイジはカケルこそが秘かに温めていた計画の切り札だと確信、壮大な夢への第一歩を踏み出す。それは、同じ寮で共同生活を送る8人のメンバーと学生長距離最大の華と言われる<箱根駅伝>出場を目指すこと。ところが彼らは陸上から縁遠い上に、漫画オタクや25歳のヘビースモーカー、アフリカから来た留学生などユニークなキャラクターが揃っていた。しかし、ハイジの緻密なトレーニング法と走ることへの信念、仲間への揺るぎない信頼がみんなを変え、自らの限界に挑んでいく。

クローバー 光和インターナショナル

クローバー 光和インターナショナル製作映画『ハル』-goo映画-
パソコン通信でふれあう2つの心。胸に沁みる「読む映画」。
監督は森田芳光さん、主演は深津絵里さん、内野聖陽さん、

クローバー アートラッシュ
開催中の企画展『ドクロス』に5*SEASON参加中です。11/16(月)まで。

やぎ座 /5*SEASON's Home

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