『皇帝』
週初めの『NEWS23』で
筑紫哲也さんが初期癌であることを告白。
国会で今後の日本の進路を決定する、
大事な法案が可決された日でもあったので、
今日はテレビニュースをしっかり見ようかと、
粛々とした気持ちで画面を向き合っていた私も、
「ぇえっ！」と息を呑んだ。
びっくり。
びっくり。
しかし、筑紫さんの毅然とした姿に、
この御方は自身がおかれている状況を
しかと受け入れられているのだと確信。
筑紫さんが病状発表された後も、淡々と番組は続き、
そこに筑紫さんの ゆるぎない姿勢と貫禄を見、
この人こそ「皇帝」だと感服した。
癌のような死と背中合わせの大病ではないにしろ、
私も不慮の交通事故による怪我の完治が難しく、
今後も後遺症を抱え込むことになってしまった。
命を落とすわけではないから…と
前向きに捉えているつもりでも、
やはり抱え込んだ荷物が重く、
些細なことで自分の運が恨めしく思うことが何度もあった。
が、歩いていかねば。
時に立ち止まり、うずくまってしまうこともあった。
けれど目の前の道をゆっくりでもいい、歩いていこう、
そんなふうに思い直せたのは、戸惑いの中から芽生えた
「不確かではあるが、大事にしたい自信」だった。
きっと、今後も迷い続けるだろうが、
とりあえず起き上がろう。自分の強さを信じて。
だいたい負の経験はネタとしてオイシイのだ。
皇帝・筑紫さんの病は
ご自身でもお話されていたように、
現在では不治のものではなくなった。
つらい治療も続くかとお察しするが、
必ず復帰されると信じてる。
まず、ご自身も信じられているように。
さて、制作中のタロットカードのお話。
筑紫さんの姿が重なる「皇帝」というカードが暗示する中に、
強い意志、現実と向き合う心、リーダーシップがある。
私が描いたタロットの「皇帝」は
新宿駅に眠るという竜を描いてみた。
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