リチャード・ボナ |  ◆ R I N G O * H A N

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歌うパステル画家5*SEASON鈴御はんの蒼いブログショー

音胞子

play the melody


とたんに、サバンナの風が吹き渡り、
初めて私はアフリカのドアを開けた。
招き入れたのはBona。

『 り ち ゃ ー ど ぼ な 』
Richard Bona。アフリカが生んだ音楽の申し子。
ボナという名前の、
カメルーン出身のアーティストを私が知ったのは、
ウソみたいな話、“ジャケ買い”だった。
それも石橋を叩いて通るタイプの人には
まったく信じられないだろう無謀な衝動買い。

今から5年ぐらい前かな、
クレジットカードが発行している機関誌に
写真入りでチョコッと紹介されていたのが
当時の彼の最新CD『レヴランス』。
そのジャケット写真に、早い話が一目惚れ。
「私はこの人の音楽を聴かなくちゃなるまい!」
笑ってしまうけど、誌面に載っていたのは、
わずか2センチ四方のジャケ写にすぎなかった、のに。

強いヒラメキに脳を支配され、
そうして手に入れたボナのCD『レヴランス』。
私を磁力で引き付けたジャケットは、
CDサイズに大きくなって、ますます官能的。
うーん、いい写真! さてボナの音は⋯?

想像した通り、いや、それ以上に素晴らしく、
震えた。
やれジャズだ、フュージョンだ、レゲエだ、アフリカだ、
便宜上分けられたジャンルや知識など、
ヒラリと飛び越え、遠い風景が頭に横たわる。
もしかしたら私、あまりに
運命的なものを得て、泣いたりなんかしたかも。
「あーヨカッタ、“ジャケ買い”が成功して⋯」
・・・おっ。これは現実的?

こんなふうに私はときどき、
呆れるほど強い意志をもって突き進む。
いってみればカンを頼りにしている動物と同じ。
野生のカンが外れたことも あるにはあるけれど、
でも、ビビッと頭に電気が走ったときは、
もう理屈や条理など越えてしまったところで
私のエネルギーは かけめぐっていて、だから
それに従った結果、酔いしれる解放が待っている、と。
これらの“ごたく”は冷静に振り返っている結果論、
電気が頭に走ったときは こんな理詰めじゃない。

そういえば、映画『ホテル・ルワンダ』の
公開活動に関わったときもそうだった。
日本での劇場公開を求めるルワ会
お手伝いをさせていただいた時も、
まだ本編を観ておらず、予告編しか知らないのに
「この映画は素晴らしいに違いない」
と 恐ろしく強い信念をもっていた。ともかく、
野生動物の感覚なのか、霊感なのか・・・
あのまっしぐらのヒラメキ、実は今、
私自身に、いえ、5*SEASONに感じてる⋯
なんていったら笑われるだろうか、
でも照れくさいけど これも事実なわけで。

さて、9月に予定している私の
フライング・ティーポットでの作品展で
ヴィオロニスタ・ヤスさん
金曜日のひと夜に演奏してくれることになった。
むふ。 また楽しみがひとつ増えた。今の意気込みは~
「音楽が聴こえるような絵が描けたら⋯」と。
9月の作品展のテーマは“音楽”でもある。

それからボナについて、もうひとつ付け足したい、
世界中の人に通じる わかりやすい音楽を紡ごう
そんな慈愛にあふれた彼の姿勢に、
とかく私は尊敬せずにはいられない。



◆ カ エ ル 展 開 催 中
5*SEASONも参加しています
6/19(Mon) まで 東京・代官山アートラッシュにて
TEL 03-3370-6786 ●詳しいお知らせはこちら








リチャード・ボナ セカンドCD『レヴランス』
私が究極の“ジャケ買い”に走った「問題アルバム」

リチャード・ボナCD『ティキ』
昨年発売された最新アルバム。なんと、
日本では私の誕生日に発売だなんて、運命やわ~。