ライフ・イズ・ミラクル -その4 |  ◆ R I N G O * H A N

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歌うパステル画家5*SEASON鈴御はんの蒼いブログショー

ミラクル☆


主人公のルカを演じた俳優さんは、
蟹江敬三さんとウッチャンナンチャンの
ナンチャンを混ぜたみたいな人。この映画には
とびっきりの美女も美男も出ていない。
けど、ええねん、こういうの。

~昨日のつづき~


『ライフ・イズ・ミラクル』には、
描きたい場面や触発された想像図が
たくさんたくさんあって、それはあたしの胸の中に
ドンドンドンドン沸いて出てくる泉のよう。
もう一度 観たら、
いったいぜんたい どうなるんだろう。
今度は冷静に、映画を作品として受けとめて、
描きたいという思いは縮むのかもしれない、
でも 今あたしが抱いている気持ちは
あたし自身、一番大事にしたい今現在の証。

外国の戯曲や演劇の歴史に詳しい人なら、
エミールの映画が どこの誰を下敷きにしている、とか、
知識と教養でもって説明してくれるだろうに、
残念ながら あたしには そんな引き出しがない、
でも あたし流にエミールの映画をいい表すなら

『西洋の赤塚不二夫』。

ドタバタドタバタしてるかと思えば、
真面目すぎる人がいるし、
キョーレツな悪ガキもいる、とにかく、
みんなハツラツ、連中はエネルギーが有り余ってる。
加えて動物も人間と肩を並べて
大いばりで暮らしているところが、
動物好きの私には嬉しい。
ロバだけでなく、犬も 猫も、鳥も、
にくらしいほど活気があって、
ヒトと対等に生きている。
この映画が憎めないのは そこらへんだろう。
戦争という負の歴史を背景にしていながら、
あちこちに ちりばめられた小ネタが、
重厚な雰囲気を掻き消してしまう。
戦争だというのに、呑気なものだ、でも、
ホロリとさせる大事なことを
ヌケヌケと言ってのける。

ファンタジーだってある。
たとえば日本の都会のように、
楽しみをお金で買うのではなく、
自分たちで しっかり楽しみを作っている。
それはまるで、ふだんは無茶をやったり、
とぼけてばかりいるけど、
歌を歌わせたら天下一品の、
“バカボンのパパ”みたいだ。

歌といえば『ライフ・イズ・ミラクル』の音楽は
けしからんぐらい素晴らしいのだ ! (バカボンのパパ風)
それは西洋と東洋を行ったり来たりする音で、
『ノースモーキング・オーケストラ』
というバンドによるもの。歌詞をつけるなら
「西からのぼった太陽が東へ沈む」と、
化学を鼻で笑ったものが相応しい。

この映画はドタバタコミック、
だからこそ、人の愚かさが際立つ。
ラストで、あたしは こう口にしそうになった、
「これでいいのだ!」。そして
戦争なんて くだらんねんっ! (こぶ風)


★★★★★★★ 7点満点で満点!7点!
誰が何といっても満点!

♪西からのぼったお日さまが
東へ沈むゥ~~♪ と歌ってからでないと、
太陽が東か西か どっちから のぼるのか判断できないという
●コマ犬の相方・でこのブログ


実は あたしも歌ってからでないとダメな口‥‥。