ライフ・イズ・ミラクル - その3 |  ◆ R I N G O * H A N

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歌うパステル画家5*SEASON鈴御はんの蒼いブログショー

監督の鞄


さぁ、みんな~!
エミールの映画が始まるよ~ん
⋯右端の人は監督さんですが あまり似てまへん。

~昨日のつづき~


あたしが たまらなく恋しく思う映画、
『ライフ・イズ・ミラクル』を監督した
エミール・クストリッツァの作品を観るのは
本作が初めてのこと。あぁ、悔やまれる!
それまで『パパは出張中!』や『白猫・黒猫』を
「絶対に あんたは気に入るから観なさいっ!」
と友人から繰り返し薦められていたのに、
なんとなく見逃してしまった過去を 今 心から悔いる。
しかも「なんとなく」という曖昧さが許せず、
過去の汚点をチクチクと責め立てずにはいられない。
あー見逃した映画、全部 劇場で観たいなぁ。

それにしてもエミール・クストリッツァとは、
舌を噛みそうで言いにくいわ、覚えにくいわ、
だから あたしは親しげにエミールと呼ぶことにした。
というか下の名前、覚える気 まったくなし!

で、エミールの映画は初めてなのに、
あたしは『ライフ・イズ・ミラクル』を
エミールの総集編的映画だと感じた。理由は、
彼の祖国が舞台になっていることと、
「生きるための柱」が何本も何本も
復習するように描かれているから。
エミールは問いかける。
家族とは、友人とは、恋とは、希望とは、
正義とは、国とは、そして、戦とは何ぞ?
が、エミールの作風は けして重くはない、
彼は人生を唱う道化師、始終お客を笑わせる。
そうして、あたしは思うのだ、人生は一瞬の夢、
太陽が瞬きしている間の出来事だと。

エミールの映画をひと目観たとたん、
あたしは 彼の映画を丸ごと恋しいと思った。
ずっと待っていた人に ようやく逢えた感覚。
だから以下の文は典型的な右脳女の戯言だと、
どうぞ鼻で笑って読んでほしい。

エミールが鞄を持って あたしの町へやって来た。
「ほ~ら、魅せてあげる!」
そう言って、彼はカチッと鞄を開ける。
すると、あたしの目の前に突如、
ボスニアという名をもつ異国の、
広大な大地が色鮮やかに現れる、
やがてロバが現れ、軽くウィンクをする。
と、あたしの胸は高鳴り、艶々の音楽が流れ、
そうして、あたしはエミールの映像に抱かれ、
時空を超えるのだ、映画館の小屋に灯が点るまで。

エミールの映画は、
映画なのにスクリーンに映っている気がしない。

こぶりん

まだ つづく~*



ただいま夏眠中! まだまだ待っててや~
●コマ犬の相方・でこのブログ