ミリオンダラー・ベイビー その2 |  ◆ R I N G O * H A N

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歌うパステル画家5*SEASON鈴御はんの蒼いブログショー

ジョーーーーーッ!


あたしの脳内残像許容量を100とすると、
うち2割は『あしたのジョー』が大威張りで支配してる。
同じく2割が くらもちふさこ(余談)で、他諸々。
そんな あたしが観た『ミリオンダラー・ベイビー』は
『あしたのジョー』の今世紀初頭版という気がする。
ヒーロー・矢吹丈の熱烈ファンだった あたしは、
『ミリオンダラー〜』を観ていて、時おり、
モアイ像のようなイーストウッドを
「パーンチ!」したくなった。
ヒタヒタと涙を流しながら‥‥。

〜昨日のつづき〜


映画のストーリーは簡単。
ダウンタウンのまっちゃんの言う通り。


『あしたのジョー』の丹下段平が
ふたりになってジョーが女になった師弟ドラマ。


思えば『あしたのジョー』はカッコ良すぎ。
リングの上で真っ白な灰になるなんて。

ジョーが死んだのか、それとも生きているのか、
物語はハッキリ描かなかった。が、リングの上で
息途絶えたと捉えた人が多数だったからこそ
真のヒーローとしてジョーは永い間 愛されてきた。
けれど、もしも 続編があったなら、いえ、
たとえなかったとしても読者が続編を想像したとして、
ジョーはパンチドランカーとして、
カーロス・リベラのようにラテン系で生きたのかもしれない。
可能性はゼロではなく、ありえるかもしれず、
『ミリオンダラー〜』は、そんな『あしたのジョー』の
続編までを含めた物語で、あまりに両作品は似てる。
そう、ヒーローを生むためにはラストシーンにおいて、
ヒーローの所在は不明であるべき。英雄として、
カッコ良く幕を下ろすには それが最良だから。
それは演者がヒーロー的スターであればあるほど、
理屈抜きにスンナリと体現できるだろう。
‥‥にしても、
『ミリオンダラー〜』のスタッフは読んだのかなぁ、
『あしたのジョー』を。そんなバナナ。

しかし、『ミリオンダラー〜』で
イーストウッドが演じた男性が、
ヒーローだったのかというと、そうじゃない。
ふつーの男、どこにでもいるオッサン。
それがラストでは、突如ヒーローに大変身。
これって、どう? 韓国ドラマみたい。

さて、イーストウッド御大の数本の近作を
あたしは『御大シリーズ』と命名してる。
イーストウッドが「老い」を
正面きって描いたり、演じたりする映画のことで、
そこで主演するイーストウッドや
もしくは主人公が、あたしには いつもいつも、
軍人に見えてしかたがない。それも ひどく哀愁を帯び、
大きな苦悩を背中に背負っているような‥‥。

イーストウッドって確か、軍隊の経験がおありのはず
年輪重ねられた近年、軍での体験が大きな宿願として
重く御大の上に のしかかっているような、
そんな妄想に捕らわれてしまう。
『ミリオンダラー〜』でも同じで、
ここでイーストウッドは枯れた男を演じている。
男はボクシングのトレーナーを務めているという設定だが、
あたしにはそれが 時おり「軍曹」に見えた。
物語の主軸はボクシングだけれど、
舞台となっているジムは読売巨人
とってもよく似てる。規律正しく
「イーストウッド軍」と呼べそうな閉鎖的社会で、
序列で人間関係は成り立っている。 もちろん、イジメもある。
軍曹のイーストウッドの命令は絶対だし、
軍曹がへそを曲げたりしたら、ボクサーがとばっちりをうける。
イーストウッドは、敵に白旗を打ち立てさせるための軍隊の長、
まるで、彼の意思が世界の正義だと言わんばかりの頑固さ。
これ、もろに軍人‥‥。 たとえば、
『ミステイック・リバー』のショーン・ペンだって、そう。
軍曹、地域という組織の軍人。『許されざる者』も しかり。

あたしの想像でしかないのだけれど、
もしかしたらイーストウッドは大戦で、
なんだか とんでもないトラウマでも受けたのかも、
なんて真面目に思ってしまう。なぜなら、いつもいつも、
イーストウッドは第三者という観客に
こんなふうに問いかけて、幕を閉じる。
「正義とは何ぞや」。

あたしゃイーストウッドに対して、こんなことを思う。
「ヒロシマやナガサキを描いてみたら?」と。
アメリカ人が描く原爆投下、
この人ならしっかり作るだろう、そう思っていたら、
お? イーストウッドの次回作は
『硫黄島の星条旗』だそうな。
太平洋戦争末期を背景にアメリカ兵士の死闘を描くもので、
この映画の撮影のために御大イーストウッドは
なんと40年ぶりに来日されたとか。
なんで、彼は日本に来なかったんだろう?
嫌いなのかなぁ、日本。これって色眼鏡かもね。


・・・・・・
あかん〜もうちょっと書くことあるんやけど、
眠くて眠くてたまりまへん。
今日も精一杯生きた。まる2日間、寝てまへん。
また、つづきはあしたか、明後日かにして
今日は眠るのであった。zzzzz.........


今日の代官山キネマ情報〜


zzzzzz 寝てる場合やないがな、↑これ、こぶちゃんが作った
キネマをテーマにした豆本の表紙です。
代官山で開催中の小さなEXHIBITION『代官山キネマ展』で
こっそり並んでおりますので、お出かけの際は
手にとってやってくださいナ。

●代官山キネマ詳細はこちら
会場のアートラッシュはこっち

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相方へのつっこみ本日分

   こぶちゃんです♪
   こぶりん

立派立派、りっぱにリンパが腫れて、

まっすぐ生きる こぶちゃん リンリン♪

どっかーん!

はぁー今日も精一杯生きた!

明日もこぶ道まっしぐら! りっぱりっぱ♪

リッパはラッパ〜♪ ZZZZZZZ.....

●曲がり道くねくね〜♪ by まちこ渡辺
コマ犬の相方・でこのブログ