以前にアップしたモヤモヤ脳(左)と
海苔ペッタン脳(右)。
『岸辺のふたり』の時に描いた絵ですが、
『エタ－ナル・サンシャイン』を観て、
今一度、脳における海苔現象をば。
頭にペタンと貼り付いた海苔みたいに、
くっきり鮮やかに残っている思い出ってヤツも、
時間の経過と共にだんだん剥がれて、
やがて喜びというやつも、哀しみというやつも薄れていく。
そう、忘却は人間の強さであり、弱さでもある。
痛みを忘れてしまえるからこそ生きられる。
親不知を抜いた痛みも、筋違いの痛みも、
やがては薄らいでいくように（なぁ、でこよ）。
反対に忘れてはいけないことも忘れてしまうから、
ときどき思い出というヤツに浸ってみるのもいい。
でも まぁ しかし。
失恋の痛手というモノは実に苦しい。
相手に去られた場合も、自分が去って行く場合も、
互いに想いが通じながらも別れる場合も、
心が鉛みたいに重い。えーと、あたしは、
３つのケースをいずれも経験しとりますが
(経験抱負か？ 運が悪いのか？)、
なかでも、ある日突然、
三くだり半を突き付けられたかのように
相手に去られた時が一番きつく、ドン底を味わった。
去っていった人の代わりなどあるはずもない、
親しい友だちが幾人いようとも、
“たったひとり”が欲しくてたまらんのだ、
けど元には戻らない、もう泡吹いて蟹になるしかない。
ボコッと空いた胸のキズを、
どうやって埋めるべきか、右往左往するだけの時期、
『エタ－ナル・サンシャイン』のように、
別れた人、去っていった人の記憶を
脳から削除をしてもらえれば、そりゃ楽だろう。
けど、そう安々とはいかん、
なんせ人の記憶も脳の組織も複雑じゃ。というわけで、
『脳に貼り付いた海苔の記憶』のことを思い出した‥‥
‥‥ちゅうわけ。
思えば、海苔が巻いてある おにぎりも、
海苔が乗った お弁当のごはんも、
たとえ海苔を剥がしても、
そこには海苔の色がボヤ～と残ってる。
だから海苔のようにペッタリと貼り付いた記憶が、
他人の力やらパソコンやらで、
スピーディーに取り除くことなんて、できるはずもなく、
たとえ、ペランと見事に剥がせたとしても、
おにぎりや お弁当と同じで“痕”は必ず残る。
その痕すらも、根こそぎ抜き取るなんて、
そんな世の中になったら、ああ いやや いやや！
だいたい、一日一日を重ねて出来た思い出という「歴史」を、
パソコンのデータを削除するかのように、
そう簡単に削除されてたまるかっちゅうの。
それにしても強く記憶に残ることを
頭に貼り付いた海苔とは よくいったもの、我ながら。
恋愛なんて海苔みたいなもの、
ピタッとご飯に くっ付いたとしても、
やがて食べられてしまう海苔のように 一過性のもの。
パクッと胃の中へ消えるように、
恋愛とは実に儚いもの、関係が続いたとして、
やがては友情に変わるだろう。
わざわざ海苔を用意しなくとも白いご飯でいい、
残り物で許される関係になるのだ。
誤解のないよう おことわりしておくと、
『エタ－ナル・サンシャイン』は、
人体における記憶操作の是非を問うといった
医学や化学を告発するものではなく、
記憶云々は あくまでもシャレです。おバカです。
ちなみに あたしにとって この映画は、
海苔が貼り付いたみたいに強烈な印象を残すものではなく、
時おり断片的に「ほのぼの」と輝く1本。
記憶削除について、しのごの書いたのは、
ロボットの大量生産が現実味を帯びてきたせい。
いつしかロボットのデータに、誰ソレの脳をインストールする、
どうぞ、そんな世の中にだけは なりませんように。
ついでに。
海苔のようにペッタリと頭に貼り付いて消えない映画、
それらの中には ごく最近観た『若き仕立て屋の恋』、
一度観てから数年経っているのに
今も色褪せない『ブエノスアイレス』『花様年華』
などのウォン・カーウァイ作品。
そういえば、ヴァンヴァンの嫁が主演している『マレーナ』も、
ラストでググッと込み上げ、嗚咽した海苔作品。
って、海苔で ひとまとめにすると
海苔が感動をくれたみたいで変か。
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コマ犬の相方・でこへの突っ込み
↑このイラストを見たとき、一瞬、
でこがウヘヘと笑って、
口を手で ふさいでるところかと思ったわ。
よく見たら、尻かい！ 股の間から手が出てるのんか。
そーかそーか。。。。
やらしー！ でこちゃん、やらしー！ このド助べ！
『若き仕立て屋の恋』は泣いたっちゅもんではないど、
映画館のロビーで うずくまってたわ。
係の人に えろう心配かけて恥ずかしいやらウンコやら。
●日韓交流に疑問をもっている相方・でこのブログ
韓フェス前売千八百円均一制度反対！ 十九グループ！喝！