『赤ひげ』を観ながら |  ◆ R I N G O * H A N

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歌うパステル画家5*SEASON鈴御はんの蒼いブログショー

KUROSAWA


世界のKUROSAWA…
ですが、失敗作なので ちっちゃくしました。
こんなふうに忠実に描こうとするときは、
気持にゆとりがない証拠。だいたい、
これ黒澤というより…いうより…
だれかに似てるんやけど、だれかなぁ。



黒澤巨匠の『赤ひげ』は、
これまでに何度も観たことがあるけど、
何度観ても飽きないし、
最初から最後まで惹かれたまんま。
それは黒澤巨匠が普遍のテーマである、
「人間のあるべき姿」に焦点をあてていることと、
圧倒的に強い 画力のせいだと思う。

あたしが初めて黒澤作品に出会ったとき、
まず最初に思ったのが「なんて絵が上手いんだ!」だった。
事実、巨匠は学生時代に勉学としての絵画を
しっかり会得されているわけで、
だから、3時間を超える『赤ひげ』という長尺でも、
画面構成がズバ抜けているから、客は もう見愡れるしかない。
それをまた 白黒表現というべきモノクロフィルムで、
端的に次々 グイグイと目の前に表れるんだから、
印象は強くなって当たり前、
巨匠の世界に魅了されないほうがおかしい。

『赤ひげ』を観ているとき、
ふいにキム・ギドク監督のことを思い出した。
キム監督作品の中で、
あたしが観たのは唯一『春夏秋冬そして春』だけで、
あのとき、あたしは黒澤巨匠同様、
「この人は絵描きだ」と感じた。
キム監督も圧倒的に画力が強い、強いけれど、
繊細さも感じられるのは、たぶん
画面の見事な色彩バランスによるものだと思われる。
これは持って生まれた感覚で、
学んだところで会得できるものではない。

そうして、そんなキム監督の映画を観ながら、
あたしは黒澤巨匠のことを思ったのだった。
ただし、黒澤巨匠は墨絵で描いた漫画絵巻、
キム監督は亜細亜の風景をキャンバス描いた油絵。
しかもキム監督は「学んだ」というものではなく、
無学で不躾で、なのに天性のきらめきがある。
それは間違いなく男の映画。黒澤巨匠も しかり。

黒澤巨匠とキム監督、
似ているようで似ていない ふたつの感性。
が、両者は確実に時代を超え、
観る者に強く語りかける「メッセージ性」をひそませる。

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相方へ切々と訴えるコーナー「でことよーっ!」
韓フェス'05の『受取人不在』にヒョン坊が出てるとよ?
チョイ役なのか、あたしが持ってるチラシに
ヒョン坊の名前は載ってないど。
あたしゃ ヒョンはどっちゃでもええけど、
キム監督作品ということで、ちょっと気になるぅ。
けど、前売1800円のみって殿様態度が気に入らーん!

『モッポ~』で気になった俳優は、
確かにビートたけしさんに似てたわさ。

●首が直立不動の相方・でこ