昨日から冬季国体が始まっています。

 

一般アルペンスキーヤーあこがれの国体

 

一般アルペンスキーヤーにとってオリンピックともいえる大会です。

 

私にとっては夢のまた夢のまた夢、、、、

 

だけど、「国体」と聞くと奮い立ちますねー

 

スキーがしたいです!

 

 

 

さて、フルリノベーション現場から。

 

基礎を一部解体していたのですが無筋基礎でした。

 

image

 

基礎はもちろん鉄筋の入った鉄筋コンクリートが良いのですが、

 

昭和の時代は無筋基礎も多く、

 

たしか平成12年の建築基準法告示で基本的に

 

鉄筋コンクリートを使う基準になったと思います。

 

 

が!

 

実は今でも無筋基礎は可能だったりします。

 

地耐力や土質にもよりますが、今でも可能なので無筋基礎=違法ではありません。

 

 

今回の建物は断熱材が建物全体で入っていなかったり、

 

時代的に使っているはずの金物が入っていなかったりはしていましたが

 

躯体は「きれい!」と独り言が出るくらいとてもきれいな状態でした。

 

 

基礎も同じく、無筋基礎ではありますが、

 

型枠をきれいに組んで施工していた形跡もあり、とてもきれいでした。

 

 

それでも直径50センチくらいの大きなコンクリート片が床下に

 

落ちたままだったり「昭和やなー」ってところはありましたが 笑

 

 

 

建物をフルリノベーションする場合、

 

建物本体と基礎までリフレッシュする場合と、

 

建物本体のみリフレッシュする場合の二つに分かれます。

 

 

某リフォーム番組で出てくるような建物をジャッキアップして

 

新しい基礎を作ることができれば良いのですが、

 

予算が新築並み、いやそれ以上になることもあるので

 

建物本体のみリフレッシュすることが多いですね。

 

 

でもでも、基礎は人で例えると下半身

 

フルリノベーションでいくら建物本体(人でいう上半身)をムキムキにしても

 

肝心の下半身がしっかりしていないと強くはなりません。

 

 

 

その要になるのが建物本体と基礎とを繋ぐアンカーボルト。

 

 

 

地震や台風で建物に力がかかった時に梁や柱を伝って力が流れていき、

 

土台からアンカーボルトを通じて基礎に力が流れて、

 

最終的に地面に力を逃がしていきますのでアンカーボルトが非常に大事です。

 

 

これは新築でもフルリノベーションでも同じでして、

 

基礎を既存のまま使用するフルリノベーションの場合には特にチェックが必要です。

 

 

なので、基礎が鉄筋コンクリートか、それとも無筋基礎かもさることながら

 

アンカーボルトの径や本数、位置をきちんと調査し、

 

それを構造計算に組み込んで、補強方法をどうするのかの検討を弊社ではします。

 

 

 

きちんと建てる

 

 

 

そのためには

 

現場確認

 

構造計算を含めて、どんな商品を使って補強するかの検討

 

現場施工が可能かどうかの確認

 

そして実際の作業中での微調整

 

のサイクルを工事中でも何度も繰り返します。

 

 

 

図面通りには絶対に現場は納まらない

 

 

今あるモノ・コトに合わせる必要があるフルリノベーションでは

 

図面通りに納まらないところが絶対に出てきます。

 

それを無理やりに施工したり、「一か所くらい図面通りじゃなくてもいいだろう」で

 

施工するとせっかくの構造計算も台無しになってしまいます。

 

 

 

大事なのはイレギュラーが起こった時にどう対処するか

 

 

 

そのためには、まず「気づくこと」が大切になります。

 

どんな仕事でもそうですが

 

「わからないことがあったら質問してね」と誰もが言いますが、

 

本人が仕事内容がわかっていてこそ質問はできますが、

 

仕事内容がわかっていなければ質問する気はあっても、

 

質問すべきことやタイミングがわからないでしょう。

 

 

先日書いた梁の欠き込み、あれを気づかずに素通りしていたら?

 

 

フルリノベーションには知識と経験がとても大事です。

 

知識と経験があればあるほど、いろんなことに気づけて対処もできます。

 

 

「あ!」と気づいて構造担当と協議、そして現場を納める。

 

フルリノベーションはこれの繰り返し。

 

基礎に関しても基礎が割れていないかどうかなどの基礎の状態の確認と

 

アンカーボルトがどこに何本入っているかによって

 

力をしっかりと受けられるアンカーボルトなのか、

 

それともアンカーボルトを追加することも含めて補強しなければならないのか

 

様々な方法に分かれます。




そして、必ず根拠を持って判断することが大事



家は同じ間取りは存在しません。


なので見た目は同じに見えても力の流れも大きさも何もかも毎回違います。


「前回と同じ方法で補強しよう」と安易に判断したら


逆に危険側の考え方だったりします。



きちんと根拠を持って判断するためにはやはり構造計算などで


きちんと確認することが必要になります。



それはすなわち構造計算書を読み解ける知識も同時に必要になりますし、


なにより、的確な構造判断ができるブレインがいることが


とても大切になります。




建築は1人でやらない



新築の検査なども講習さえ受ければ自社で可能だし、


資格や経験があれば様々な判断を1人ですべて行うことは可能です。


だけど、そうなると、もしも自分が間違えていたら


誰のチェックも入らずに正すことができません。



そこで弊社では自社、役所検査、


そして社外の第三者のトリプルチェックで確認することで


もしも何かあっても気付ける体制としています。

 

 

今回も、いつもタッグを組んでいる人と一緒に現地を確認

 

そのうえで補強法を協議、実施していきます。


解体調査が進み、いよいよ、構造の全容が見えてきました。


補強方法の最終確認をいたします。