教育学部志望のA君がやってきて、「進路のB先生から『どこ受けるんだ?』と訊かれたので、『××教育大学を考えています』と答えたら、『県外か、小学校の教員なんてどこ出ても変わらんだろ。県内のM大でいいんじゃないか?』と言われたんですが、正直、むかつきました」と言うので、「Bさんは所詮その程度の人間なんだから相手にしちゃダメだ。第一、〝小学校の教師なんて〟ってどういうことだい。小学校の教師をバカにしてるよね?高校教師がそんなに偉いのか? 君が自分でよく考えて出した結論なんだから、思うようにやればいい」とアドバイスした。
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A君は教員志望である。大学卒業後は県内の小学校に勤務したいと考えている。それなら県内の教育大学に進んだ方が有利だろうと考えていたが、オープンキャンパスで県外の教育大を回るうちに、周囲の環境のあまりの違いに驚いたそうである。「本屋さん1つとってみても情報量が全然違うんです」とA君。県外の大学で学んだ方が視野が広がる。それはきっと子どもたちにも好い影響を与えるだろう。そう感じたのだという。真面目で誠実なA君らしい判断である。恐らくそれは正しい。少なくとも〝小学校の教員なんてどこ出ても変わらんだろう〟などとほざいている〝自称進学校〟の進路主任よりはずっと見所があるだろう。頑張れ、A君!