Illustratorで重ね文字 | 3倍早くなるためのDTP講座

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DTPの作業を早くするためのテクニックを綴っていこうと思っています。

Illustratorでは文字に線(フチ)を付けて文字を詰めると、フチが重なった文字の上に出てしまいます。



↑これが理想ね


これはIllustratorの構造で、文字は1オブジェクトとして認識し、塗りの上に線が乗るという決まりがあるからです。上の理想のように、フチを1文字ずつ重ねることはできません。


↑こういうルールです


そんなのアピアランスで線を追加して背面に送れば? とお思いかもしれませんが、そうするとフチは文字全体の下に潜ってしまい、文字全体のフチになってしまいます。


↑アピアランスではこうなります


でもこれ、文字のアウトラインをとると、オブジェクトは1文字毎になるので見本のように重なります。やった、解決!と思いつつ素直に喜べない。本当はアウトラインしたくないんだよなーって時はありますね。


↑アウトラインを取ると1文字ずつになります。でも直し来るかも…



そこで、ウラワザを公開。えいっ。




ほら文字が生きているのにフチが重なっているでしょ。
どうやっているかとういうと、「パステキスト」です。



はい、改行できません。リフローします。扱いづらいです。なぜこうなるかも理由もわかりません。
でも解決です。そーいうものとあきらめて下さい。

え? 重ね順を反対に? できるわけ…、できた。




↑パステキストを180°回転して、文字を180°回転して、反対から打つ。まじ直せない…

けど後は責任持ちませんよ。直す人はボンバーマンで操作が上下左右反転するパネルを取った時くらい大変なので、できればやらないように。^^

ちなみにInDesignではどうなるか試してみました。フレームでもパステキストでも重なりません。
が、なぜか級数の違うものは重なります。どうやら書式の違うものにはフチが付くようです。こっちはこっちで不思議な現象ですね。


↑「円」だけ級下げしたら重なった。変な仕様…


InDesignではくれぐれもアウトラインは取らないように。

↑ダメ、ぜったい(Byせうぞーさん)


あ、「正攻法の重ね文字」はくいこみ用フォントならOpenTypeのオプションを使って重ねられます。これについてはあかねさんがわかりやすく紹介されています。
ちらしの値組数字を比較してみる。 - ちくちく日記


※実はこれ、神速Illustratorの検証中に発覚したワザです。他の執筆者様や神速InDesignの著者様にまでご迷惑をおかけいたしました。お騒がせして終わりでは勿体ないのでこちらで公開させていただきました。


2013.12.13追記

樋口先生のツイートをみて、アピアランスを使えば簡単にできることに気付きました。
普通に効果から「パスのアウトライン」を適用するだけで、アウトラインをとったのと同じ状態になります。もちろん、文字は生きたまま。

うーん、アピアランスの弱さが露呈。これはオールドタイプとニュータイプのようなものでしょうか^^ 私、おでこ光りません。

てか、これhamkoさんに教えてもらってました。フチが食い込まないとネタが破綻する恐れがあり、小パニック状態でアタマに入っていませんでした。ほんと、私って…。