IQ150のドレット野郎ワンタ
ヤングナックル
前回のあらすじ~
下痢も治まり、牛のウンコを踏んでも何も感じなくなってきたワンタ&ナックル!
しかし、路上にはウンコ以上に厄介なモンで溢れていた…
本編ここから~
バラナシ2 プッシャーバリトゥードゥ
牛のウンコを踏んでも何も感じなくなってきた頃には街にも慣れ始める。
バラナシに中長期的に滞在すると現実を生きている感覚が狂ってくる。
毎日、同じ時間に、同じタイミングで、同じ男が、同じ言葉で話し掛けてくるからだ。
『モーニン!朝の一服はどうだい?』
『日本の友人にメッセージはあるか?』
『彼女にサリーをプレゼントすると喜ぶぞ』
『チョコチョコね~』
『ハッパ、ハッパ!ハシシ、ハシシ』
『私日本人の友人が欲しいのです(日本語)』
『バークシー!(お恵みを)バークシー!!』
『日本人!オレのリキシャに乗ってきなよ』
『マッサージ!マッサージ』
お菓子は全部試食する。
マッサージ野朗には逆にマッサージしてやる。
バラナシには見えない境界線がある。
呼び込み、マッサージ師、リキシャ、プッシャー、楽器売りや体重計り、ガキや散髪屋。
彼等は自分のテリトリーから出ない。毎日同じ場所で同じ言葉を掛けてくる。
毎日だ。
おや?これ、経験があるぞ。
そう、ドラクエだ。
話しかけると質問の内容を無視して繰り返しの言葉を返す。
こうなると、旅行者は一昨日や昨日が今日なのか、昨日や今日が一昨日なのか?少し混乱する。
ある日、いつもの様にダルい声掛けを浴びつつ街を歩く2人。
どこからか囁くように、
『ナガブチツヨシ、ナガブチ、ナガブチ』
無視や恫喝、平手打ち等で話し掛けてくるインド人を撃退していたワンタ&ナックルも思わず振り向く。
『ナガブチ、ナガブチ』
見事な声掛けに完全に引っかかるワンタ&ナックル!
バリトゥードゥ(何でもアリ)なプッシャーの中、『ナガブチ』の一声で日本人を捕まえる。
それが、次の日から毎朝遊びに行くバブルーとの出会いだった。
to be continue
今回の教訓
意外な固有名詞に旅行者は引っかかる。
お気をつけ!である。