酒絶ちをしてからどれぐらい経っただろう
どうもわたくしは酒とか女とか好きであればあるものほど苦手であったり あちら側から愛されることのない宿命を背負って生まれてきたようである
酒は飲めばすぐに酔うし 女なぞはもう常に白旗を振っている有様である
まったく有難迷惑な宿命であるが 親がそのように願って生まれてきた訳ではなかろうし これはすべてわたくしの不徳の致すところである
唐突ではあるが
キスをするときあなたは目を閉じてするであろうか?
筆者は目を閉じてしたいのであるが 眼を見てしてしまう派である
※直ぐに”派”なんぞ付けてしまうのは浅はかな用法であるが 今回は区別するという意味で用いることにする
もっと正確に記せば 目を閉じてした方が気持ちいいのであるが 相手のことをちゃんと見つめていたいのだ
しかし前述した宿命という名の不徳により 女性の眼を正視するなんぞ至難の業であるから 唇を重ね合わせていても気持ちいいわけなどない
こんな文章を書いていると ”キスできるだけいいじゃねえか”というようなことをお思いになる御仁も居られるであろうが 筆者は決して簡単に女性とキスできるような器量の持ち主でないし キスというものはお金を払ってするような類いのものでなければ粗(ほぼ)その場限りというような後腐れのないものでもない 必ず背景というものがある
文面でそれをお伝えするのは非常に困難ではあるが 事実そうなのである と、眼も見えぬ読者に向けて何を怯え釈明しているのか! まったく気弱もここまでくると天晴の感である
さて、
昨今 様々な情報が飛び交っている
そのどれもが必ずしもそれを見聞きする人に快を齎す(もたらす)ものではない
勿論 情報社会であるならば その情報の中から快と不快を取捨選択できる自由もあって然るべきだ
しかしまたここでも白旗である
情報から逃れたいのであるが 肥大した情報社会で情報から逃れるなど擂り粉木で腹を切るようなもの
筆者はおっぱいを吸い続けているような大人であるから ちょっと見聞きしただけでもう怒りやら嫉妬やらの不快を催してしまう
気持ちよく在りたいのに 見聞きすると現実に引き戻されたようで興が醒めてしまう
目を閉じてしたいのに 勝手な自尊心から相手の眼を見てしてしまう
本来は取捨選択できるものが 未熟により一択の一塊であるかのようになってしまう
現実もキスもまったく一緒くただ