「ボキャブラ天国」に続く、伝説のネタ番組「爆笑!オンエアバトル」を知っているだろうか。
私がかつて、夢中になっていた番組だ。
お笑いにバトル要素を取り入れた革新的な番組で、観客が芸人のネタをジャッジし、その結果でオンエアされるか否かが決定する。
今をときめく40代の中堅芸人はそのほとんどがオンエアバトル経験者で、お笑いコンビの「タカアンドトシ」「バナナマン」といった司会ラインに入った人たちもいれば、今はピン芸人であるバカリズムや劇団ひとりもかつての相方と出場していた。
もちろん、オンエアバトルで活躍していたにも関わらず、その後の状況が芳しくなく解散していった人たちもいる。
お笑いコンビ「ハリガネロック」、「ツインカム」、「ホーム・チーム」あたりだ。
それ以外の人たちは、今もライブシーンであったり、本業以外の分野で活躍したりしている。
そんな同番組を語るにおいて、外せないコンビがいる。
それが「ルート33」だ。
引用:
同コンビは番組内でも絶大な人気を誇り、第2回・第3回チャンピオンにも輝いている。
当時はまさにルート33全盛期。ライブに出れば多くのファンがつめかけ、テレビ番組でレギュラーも務めていた。
しかし、2022年現在はとんとその姿を見かけていない。
試しに吉本興業関連のチケットを取り扱う「FANYよしもと(旧チケットよしもと)」でコンビ名を検索してみたが、該当件数は0件だったのである。
ルート33の現在
結論からいうとルート33は解散しておらず、ツッコミの増田は劇団を主宰し役者に注力。バンド活動も行っているという。
ボケの堂土はお笑い芸人一本で活動を続けている。また、一時はバルーンアーティストとしても活動していたそうだ。
また、堂土は2019年に7年ぶりのテレビ出演を果たしているが、その際に「出番は2ヵ月に1回のNGKぐらい」だと語った。
さらには、20歳年下の後輩芸人と同居しており、家賃はそのうちの7000円を支払っているという。
ルート33の岐路
では、なぜそのような事態になってしまったのか。
そのターニングポイントは2001年の東京進出にあるとみている。
ルート33は東京進出後、当時大きな話題となっていた漫才コンテスト「M-1グランプリ」に出場。
しかし結果は振るわず、最後まで決勝に進出することはできなかった。
(そのほかのオンバト歴代優勝者はいずれもM-1の決勝に進出している)
また、同時期に始まった「ショートネタブーム」「エンタの神様ブーム」にも乗り切れず(本人達が拒否していたのかもしれないが)オンバト出身者以外にも数多くの若手芸人が頭角を現してきたことから、自然とメディア露出が減っていった。
当時はM-1やエンタの神様でオンバトで御馴染みの面々が活躍していたことから、「あれ?ルート33は?」と思った人たちもいたであろう。私もずっと思っていた。
そういえば、バラエティ番組「ゴッドタン」でお笑いコンビ「おぎやはぎ」の矢作が、「客ウケする芸人は売れない」と発言していた。
ルート33はまさに「客ウケ」向きのネタを得意としていたため、何かしらの引っかかりを得ることができなかったのだろうか。
さらにショックなことに、その後ルート33は2011年の賞レース「THE MANZAI」でまさかの1回戦落ちも経験している。
笑えないタイプの"嫌われ芸人"である可能性
ルート33については、30代後半より上のお笑いファンにとって「オンバト王者」という印象が強いと思う。
しかし、20代以下のお笑いファンにとっては「かねちーをイジメていた人」としか認識されていない可能性が高い。
実際、ルート33と検索すると「クズ」「最低」「事件」と不穏なキーワードが立ち並ぶのだ。
ことの発端は、堂土がTwitterで「EXIT」を揶揄するツイートを投稿。コンビ名は明示されていなかったが、明らかなその内容にりんたろー。が反応したため、EXITのファンである"ジッター"の目に晒されることとなった。
りんたろー。は後日、出演した番組でこの件について問われた際、「昔かねちーをイジメていた先輩だったから我慢できなかった」と語っている。
一部のお笑いファンの間では有名な話だが、堂土は昔、兼近を含む後輩芸人を連れて飲み会を主催。兼近に自分の写真を持たせ、「俺とヤレるっていう女の子を連れてこい」とナンパを指示した。
女の子を連れて帰れなかった兼近だったが、飲み会はすでにお開きの状態。なにも飲み食いしていないどころか、その場にほとんどいなかった兼近からも飲み代を徴収したのだという。
その際、共演していたお笑いコンビ「オリエンタルラジオ」の藤森は堂土の名前が伏せられていたにも関わらずそのエピソードだけで「ああ、あの人か」と特定。
ここで、堂土のこの行動が常習的なものであることが判明したのだ。
また、その話に続くように元お笑い芸人のYouTuber・エッグ矢沢も堂土に関する話を自身のチャンネルに投稿。
特にひどかったという2010年代には、自分たちの活躍をオンバトで知る世代の後輩芸人を集めてライブを主催し、チケットノルマを課して稼いでいたという。
そのほかにも後輩の髪の毛を面白半分で切るなど、パワハラめいた行動が多く語られた。
恐らくではあるが、堂土は上の世代からされてきたことを、年の離れた後輩たちにも同じようにしてしまったのが原因だったのではないだろうか。
例えば、お笑いコンビ「ブラックマヨネーズ」の吉田はバラエティ番組「アメトーーク」出演時、可愛がっていた後輩から「吉田さんと飲める女性を探してこいとナンパさせられる」と暴露されていた。
「自分のために女性をナンパさせる」行為の是非はおいておくにしても、そこで"笑い話"となった吉田と"悪行"とされた堂土の違いはどこにあるのか。
答えはシンプルで"後輩が受けるメリット"にあると思う。
吉田の後輩らは皆吉田を慕っており、飲み代はおろか旅行の費用すらすべて吉田に賄ってもらっている。また、吉田と一緒にいることで、芸人にとってまたとないチャンスであるアメトーークへの出演権も得ることができたのだ。
それに比べて、堂土の場合はどうだろう。関わりなんてほとんどない状態で、命令され、金までとられる。批判されても致し方ない。
状況を脱するには
ルート33が今の状況を脱するにはどうすればよいのか。
シンプルなのは、「これまでを悔い改め、少しずつ味方を作ること」だろう。
わかりやすい例がお笑いコンビ「品川庄司」の品川だ。
彼は元々の性格、さらには実力とチャンスに恵まれすぎてたばかりに、尖りに尖りまくり、他の芸人やスタッフに強い態度で接し、"嫌われ芸人の代表格"とまでなった。
しかし、今では番組内の指摘や加齢による性格の変化から"嫌われ芸人"であった時代を知らない後輩芸人やスタッフなど、さらに下の世代から支持されつつある。
ならば、ルート33もこの手法で…といいたいところだが、それは難しいかもしれない。
現在も20歳年下の芸人と同居していることや、30歳・36歳のお笑いコンビ「EXIT」とのいざこざからわかるように、"本来であれば味方につけたい層"にも悪い印象を与えている可能性が高いからだ。
36歳のりんたろー。なんて、ルート33のオンバトでの活躍をガッツリと見てきた世代だろう。
また、りんたろー。と同年代のお笑いコンビ「マヂカルラブリー」野田クリスタルにも、ラジオで「素人向け漫才コンテストで賞金稼ぎをしている」と言われており、"尊敬"とはほど遠い位置にいるのだ。
では、どうすればいいよいのか。
もっと下の世代を狙いうちすればよいのだ。時は配信戦国時代。とにかく、子ども受けだけを狙いTikTokやYouTubeで虜にするしかない。
その一方で過去の行動を悔い改め、許してもらう。
ルート33は絶対的に面白かった。これは事実として変わらない。もう一度輝くのであれば、それは見せかけの輝きではなく中からの輝きであって欲しいと思う。
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