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 「んん、ん……んぅ、ん、ふ」
 生々しい音が耳に入ってくる。

 「ん…」
 「帰るぞ。勘定はお前な」
 「俺ですか!」
 「栗原が大概飲んでんだ。仕方ねぇだろ」
 お前も財布出せよ!と思ったけど…まぁいい。

 「タクシーも手配しろ」
 「なっ、このっ、この…」
 「あ?」
 「……払って行くんで、少し待っててください」







 おぶって波多野を待つ。

 「おい、栗原」
 「ん……はたのせんせ」
 「渡海だ。渡海」
 「とか、せんせ…」
 「ったく…こんなになるまで飲むか?普通」
 「…たのしかった」
 だから飲むのかよ。

 「たのしかった……こんどは、3人でいきたぃ」
 「…」
 「とか、せんせ、と、はたの、せんせ…」
 「ふぅん。そんなに楽しかったか。………栗原?」
 「すー、すー…」