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直前総整理マスター講座の第4日目(最終回)が終了しました。
講義の冒頭に、直前期にやると最も効果があると言われている、アクティブリコール=検
索トレーニングの方法について、お話ししましたので、是非、参考にしてみてください。
アクティブリコール=検索トレーニング
要するに、記憶によって、知識の精度と検索スピードを高めるということですが、このブ
ログで、もう少し、詳しく書いておきます。
まず、本試験では、
問題文に、条文と判例に照らして、解答しなさい!という指示が書かれていますので、問
題を解くためには、通常、まず、各大問のテーマごとに、問題文の「キーワード」を発見
して、その問題を解くために必要な条文と判例の知識を「アタマ」の中から「検索」(思
い出して)していきます。
次に、その「検索」(思い出した)した前提知識を、問題文の事例に「適用」(あてはめ)
して、効果が発生するか否かの結論を出していきます。
図解すると、以下のようになります。
これを時間軸の「視点からみると、前提知識の①「記憶」(覚える)→②「検索」(思い
出す)→③「適用」(あてはめる)という順番になります。
したがって、問題が解けないという場合、この条文と判例知識の①「記憶」(覚える)→
②「検索」(思い出す)→③「適用」(あてはめる)のどこかで躓いていること(ボトル
ネックが存在すること)が、その要因として考えられます。
≪問題の解ける化プロセス≫
ステップⅠ:記憶
ステップⅡ:検索
ステップⅢ:適用
ステップⅠ:記憶(覚える)
合格コーチも、今まで、数多くの受験生を見てきましたが、やはり、問題が解けない大き
な要因は、条文と判例知識の「記憶」にあると思います。
つまり、問題を解くために必要な条文と判例の知識が「ない」か、あるいは、条文と判例
の知識が「ある」けれども、その精度が低いため、問題が解けないということです。
まずは、条文と判例の知識が「ない」場合
皆さんもすでにご存知のように、 行政書士試験は、過去問のストックが少ないため、そも
そも過去問の知識「だけ」では、合格点を取ることが難しい試験です。
本試験(法令科目)では、過去問それ自体が問われるのではなく、主に、条文と判例の知
識が問われます。
例年、法令択一式は、過去問の知識「だけ」で解くことができる
問題は、160点中約4割程度です。
行政書士試験では、過去問と全く同じ選択肢の問題は、ほとんど出題されないため、過去
問が解ける=本試験の問題が解けるということには、必ずしもなりません。
過去問で問われたのと同じ条文と判例の知識を問う問題なのに、少し問われ方を変えられ
ると、突然解けなくなるという現象です。
したがって、問題が解けなかったのは、 過去問や肢別本を何回も繰り返し解いて、正答率
を100%に出来なかったことが理由ではないことは、冷静に考えれば、誰にでも簡単にわ
かることです。
この点に気がつかないと、
毎年毎年、過去問や肢別本を何回も繰り返し解いて不合格という、同じことの繰り返しに
なってしまう危険性がありますので、要注意です。
条文と判例の単純な知識を問う試験において、 合格点が取れないのは、条文と判例の知識
が「ない」ことが、最大の要因であり、過去問の知識「だけ」では、合格点を取ることが
できない行政書士試験では、なおさらです。
要するに、インプットした以上のことは、アウトプットできない
ということなので、知識不足にならないようにしたいところです。
次に、条文と判例の知識が「ある」場合
条文と判例の知識が「ある」場合でも、その知識の精度が低ければ、問題が解けないので
はないかと思います。
知識の精度が「低い」というのは、 リーダーズ式☆5ステップ学習法でいうと、「理解」
が不十分である場合と、「記憶」が不十分である場合を意味します。
「理解」が不十分である場合
その内容を「理解」したかどうかは、通常、その内容を話せるか、書けるかで判断するこ
とができますから、もし、その内容を話せない、書けないということは、やはり、「理解」
が不十分であることを意味します。
最近の本試験問題は、
判例のロジックをきちんと理解しているかどうかを問う問題が、択一式・記述式問わず出
題されていますので、判例の結論だけでなく、判例のロジックや理由付けをきちんと「理
解」する学習をしてほしいと思います。
「記憶」が不十分である場合
一方、二択症候群などは、「記憶」が不十分な場合の典型例ですので、やはり、直前期に
「記憶」の時間をきちんと取ったかが重要になってきます。
条文と判例の知識は、 最終的には記憶する必要がありますから、個々の葉っぱの知識では
なく、過去問「分析」によって、①グルーピング→②抽象化→③構造化された、いわゆる
汎用性のある「使える知識」であることが望まれます。
したがって、問題を解くために必要な条文と判例の知識を「記憶」していく段階では、テキ
ストや過去問の単なる知識を、どれだけ「使える化」できるかを意識していく必要がありま
す。
知識の「使える化」 =パターン化
これが、資格試験に短期に受かる最適解である”抽象化”ですね!
「使える知識」は、図解化、あるいは、図表化していくと、記憶しやすく、結果として精度
の高い正確な知識になっていきます。
昨年の本試験でも、
図表・図解問題が数多く出題されていましたので、知識の「使える化」は、合格点を取るう
えでも重要になってくると思います。
ただテキストや基本書を何回も繰り返し読んだり、ただ過去問や肢別本をただ何回も繰り返
し解いても、なかなか合格点が取れない理由は、このあたりにあるのではないでしょうか。
直前総整理マスター講座の中でやってきたことも、この知識の「使える化」、つまり、出題
のツボ=記憶対象の「集約」です。
ステップⅡ:検索(思い出す)
実は、問題を解くために必要な条文と判例の知識が「アタマ」の中に入っているにもかか
わらず、問題が解けない場合も、かなりあるはずです。
例えば、あとで解答を見て、
「ああ!あの話のことね!」というようにわかる場合
などです。
毎年、本試験の終了後、カウセリングを行っていますが、そのカウンセリングの際に、受
験生の皆さんに、本試験の問題冊子を持参してもらっています。
受験生の皆さんの問題冊子を見ると、その方がどのようなプロセスで問題を解いていった
のかがよくかります。
特に、その問題を解く際に気づかなければならない「キーワード」に、きちんとアンダー
ラインやマーキングが出来ているかを見るだけで、その方の成績がだいたい分かってしま
います。
実は、問題文の「キーワード」というのは、
その問題を解くために必要な条文と判例の知識を「アタマ」の中から「検索」する(思い
出す)際のトリガー(きっかけ)になるものです。
その意味では、問題文の「キーワード」に気づくかどうかが、問題を解くうえでも、かな
り重要な要因になってくると思います。
したがって、初見の問題が解けるようになるためには、問題文中のこの「キーワード」を
見たら、この条文と判例の知識を「検索」していくという、自分なりの「検索」パーンを
作っていくことだと思います。
いわゆる、キーワード反射ですね。
問題を解く時間が遅く、模試などでも時間が大幅に足りなくなる方は、この条文と判例知
識の「検索」が上手く出来ていないのが、ひとつの要因です。
さて、ここまでお話してきて、勘のいい方なら、本当の「アウトプット」というものがど
ういうものなのかが見えてきたのではないかと思います。
インプット=入力
アウトプット=出力
つまり、アウトプットというのは、インプットした知識を外に出すこと=「検索」(思い
出す)することを意味します。
受験業界では、
通常は、問題を「解く」ことがアウトプットと云われていますが、問題を「解く」こと自
体重要なのではなく、その問題を解くのに必要な前提知識をスムーズに思い出すこと、す
なわち、「検索」することができるかが重要なのです。
したがって、問題を沢山解かなくても、アウトプットの練習はい
くらでも出来るはずです。
テーマ
↓
キーワード
↓
あの条文ね!
あの判例ね!
以前、司法書士試験科講師の松本先生との勉強法の対談を行いましたが、その最後にご紹
介した本の中に、「検索訓練」という項目がありました。
「検索練習と呼ばれるこの方法は、記憶に関する最近の文献によく取り上げられ、時には
他の学習法を50%ほども上回る効果を上げている。」
「ある有名な実験では、被験者グループが文章を4回読む。別のグループは1回しか読ま
ないが、思い出す練習を3回行う。研究者が数日後に2つのグループを追跡調査したとこ
ろ、思い出す練習をしたグループのほうがはるかによく文章を覚えていた。」
「つまり情報を繰り返し読んだ被験者より思い出す試みをした被験者のほうが、はるかに
習得度が高かったのだ。」(アーリック・ボーサー著「Learn Better」p160)
記憶のプロセスにおいては、
記銘(覚える)と検索(思い出す)は、車の両輪とも云えますから、単に「覚える」だけ
でなく、「思い出す」練習をしていくことが、知識を長期記憶化させていくためにも効果
的なようです。
つまり、本当の意味のアウトプットとは、問題を解くことではなく、記銘(覚えた)した
知識を、思い出す(検索する)こと、再現することであると云えます。
キーワード「検索」トレーニング
ステップ3:適用(あてはめ)
抽象→抽象の知識優位型の問題であれば、条文と判例知識の①「記憶」と②「検索」がき
ちんと出来れば理論上は、解答を導けるはずです。
ところが、具体→抽象の現場思考型の問題の場合、 最後のステップである、条文と判例
の知識を、事例に「適用」(あてはめる)することが上手に出来ないため、解答を導くこ
とができないケースが多々出てきます。
民法が苦手な方の多くは、
やはり、最後の③「適用」(あてはめる)が出来ていない場合が多いのではないかと思い
ます。
この「適用」(あてはめ)は、
小前提に大前提をあてはめて結論を導き出す、法的三段論法そのものですから、この法
的三段論法が理解出来ていれば、それほど難しくはないのですが・・・
法的思考力のベース
=法的三段論法(演繹法)です。
初見の問題をが解けるようになる法的思考のベースになるのが、この法的三段論法=演繹
法ですから、法的思考力を身に付けるためにも、そのアタマの使い方をマスターしておき
たいところです。
いわゆる、具体と抽象の往復運動ですね!
結局、
直前期にやるべきことは、
本試験で、問題文の「テーマ」と「キーワード」を見て、この問題を解くための根拠は、
あの条文ね!あの判例ね!あるいは、あの図表ね!あの図解ね!というように、アタマの
中から、その問題を解くための条文と判例の知識を、きちんと検索できる(思い出せる)
状態にしておくことではないかと思います。
この検索トレーニングが、直前期にやっていくと最も効果が高いと言われている、アクテ
ィブリコールです。
アクティブリコール
直前総整理マスター講座では、アクティブリコール用の別冊、検索トレーニング集を配布
していますので、是非、有効に活用してみてください。
今後は、
直前総整理マスター講座を活用して、法令科目を2週間に1回転のペースで、耳や目で、
出題のツボを覚える→思い出すアクティブリコールを行ってみてください。
本試験までに、法令科目を最低でも、4~5回は回せるはずで
す。
直前総整理マスター講座は、
全24時間なので、2倍速で視聴すれば、12時間で、法令科目を
1回転することが可能です。
10月4日~は、全国公開完全模試が実施されます。
この模試の中でも、
問題文の「テーマ」と「キーワード」を見て、この問題を解くための根拠は、あの条文ね!
あの判例ね!あるいは、あの図表ね!あの図解ね!というように、アタマの中から、その
問題を解くための条文と判例の知識を、きちんと検索できる(思い出せる)かどうかの確
認をやってほしいと思います。
直前期に重要なことは、過去問ではなく、初見の問題で合格点を取ることができる勉強を
していくことです。
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