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1 フォロー講義
民法も第9回目の講義まで進みましたが、受講生の皆さんは、自分なりの学習ペー
スをつかむことが出来ているでしょうか?
講義は、基本的には、「基本民法」の体系に沿って、試験に出題が予想されるテー
マを中心に、出題のツボを伝授していく形で進めていきます。
「インプット」をする際に大切なことは、常に「アウトプット」(本試験)の「視点」から、
「理解」する部分と、「記憶」する部分をきちんと見極めることです。
「ゴール」からの発想
「基本民法」シリーズは、制度の趣旨や考え方が丁寧に書かれていますので「理
解」するためのツールとして、リーダーズ式☆総整理ノートは、「記憶」するための
ツールとして利用してみてください。
「基本民法」は、復習の段階では、講義で触れなかった部分も含めて、目次→内
容関連図→タイトルを意識しながら、是非、通して読んでみてください。
「理解」する部分は、利益衡量(バランシング)の「視点」から考えていくと、よりよく
「理解」することができるのではないかと思います。
静的安全と動的安全の調和(バランス)
「記憶」する部分は、本試験では、どのようなテーマから、どのような内容の問題が、
どのような「視点」から問われるのかという「アウトプット」を意識した「記憶」が大切
です。
仮説思考(出題予想)のススメ
①何を、②どのように記憶しておけば本試験で得点することができるのか? 資格
試験の勉強は、常に、記憶から逆算して、知識を記憶しやすいように集約していく
ことが大切です。
その意味で、「インプット」と「アウトプット」は別々のものではなく、常に、「一体」の
ものとして位置付けてみてください。
知識の抽象化
講義中に、皆さんと一緒に、他資格試験の過去問も含めて、問題を検討していく
のは、知識の集約を図ることで、「記憶」する量をなるべく減らしていくためです。
2 復習のポイント
① 内容の妥当性
まずは、基本民法Ⅰp61で、契約の客観的有効要件について、知識を整理してお
いてください。
次に、基本民法Ⅰp65以下にある、強行規定と任意規定の「名前」と「顔」が一致
するようにしておいてください。
「基本民法Ⅰ」p68にある、最判昭56.3.24は、憲法の有名な判例ですが、判例は、
民法90条の問題として判断を下しています。
このように、法律の勉強は、科目を超えてリンクしていますので、知識と知識の「つ
ながり」を意識した学習をしてみてください。
法令科目の最後に学習する行政法は、一般的法理論を中心に、民法の概念を借
用して理論構築をしています。
基本書フレームワーク講座では、
行政法を「理解」するためには、その前提として、民法の「理解」が必要になるため、
民法→行政法という順番で講義を行っています。
② 無効と取消し
まずは、総整理ノートp44、p45で、無効と取消の要件・効果を整理した上で、総整理
ノートp46で、両制度をヨコに比較してみてください。
民法では、無効と取消し、無権代理と他人物売買、連帯保証と連帯債務など、類似
の制度数多く出てきます。
制度と制度をヨコに比較することで、一つ一つの制度がよりよく理解することができ、
横断的な問題にも対応できるようになるはずです。
平成27年度の本試験で、
嫡出否認の訴えと親子関係不存在確認の訴えを間違えしまったかたは、こういう類
似の制度の比較が出来ていないのではないかと思います。
パーフェクト過去問集問題23は、無効と取消しをヨコに比較する良問ですので、この
問題で、「アウトプット」→「インプット」の「視点」で知識を「記憶」しておいてください。
次に、総整理ノートp47以下で、追認と法定追認について、知識を整理した上で、取
消しと追認の関係をよく理解しておいてください。
最後に、総整理ノートp230以下で、無効・取消しの後始末としての不当利得(要件・
効果)を整理した上で、その例外として、121条ただし書をチェックしておいてください。
121条ただし書きは、制限行為能力者の保護規定ですが、民法上、他に、どのよう
な制限行為能力者の保護規定があるのかを整理してみてください。
本試験では、このようなグルーピングされた制度について、横断的に問う問題が頻
出していますので、事前に整理しておくといいと思います。
③ 第三者保護
まずは、パワーポイント「UNIT7-①」、基本民法Ⅰp90以下で、第三者保護の規定
の制度趣旨をよく「理解」してみてください。
ある条文やある制度が、どうして制定されたのかという制度趣旨に関する部分は、
「記憶」ではなく、やはり、基本中の基本として、「理解」するところです。
「基本民法」では、
この制度趣旨の部分が、非常にわかりやすく丁寧に書かれていますので、特に、
p91以下について、両当事者の立場に立ってよく読んでみてください。
次に、パーフェクト過去問集問題7、問題11、総整理ノートp26の図解で、94条2項
の「第三者」について、①何を、②どのように記憶しておけば本試験で得点するこ
とができるのかを、もう一度、確認しておいてください。
94条2項の「第三者」については、
平成27年度に直球で出題されていますので、今年は、択一式での出題可能性は
低いテーマですが、今後の勉強法を確立していくためにも、重要な素材ではない
かと思います。
資格試験に短期間でサクッと受かる勉強法!
資格試験に短期間でサクッと合格することができる過去問分析の方法と、知識の
集約化の方法について、お話ししましたので、是非、この後の勉強で取り入れて
みてください。
最後に、パワーポイント「UNIT7-②」で、詐欺取消前の第三者と、取消後の第三
者について、きちんと事案処理ができるようにしておいてください。
このテーマを「理解」するときに重要となってくるのが、取消しの遡及効という概念
ですので、パワーポイント「UNIT6-①」で、よく「理解」しておいてください。
詳しくは、不動産物権変動と登記のところでお話ししていきます。
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