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介護事業所経営実践録

株式会社カノン代表取締役・樽本典篤のブログです。埼玉県朝霞市に拠点を構える訪問介護事業所の管理職を兼任しています。介護事業所を運営していく中で思ったことや、当事業所のサービスをご紹介していきます。

平成25年4月27日 FIFA~福祉イノベーション・フロム・秋田~主催『Go To There プロジェクト in 久喜:実践者フォローアップ講座』

講演『私たちの福祉事情~リアルタイムな実践報告(認知症高齢者)~』より抜粋


介護業界で最も問題視されているのが、慢性的な人手不足と離職率の高さです。

ある調査では、介護現場において年間で5人に1人が離職し、その4割以上が就業から1年未満だったという結果が出されています。
介護業界では、給与が低水準、福利厚生が不十分などの問題が指摘されていますが、雇用側からは「今の介護報酬では、十分な賃金が払えない」などの声も上がっています。

同調査では、1年間の離職率はヘルパー以外の介護職(24%)の方がヘルパー(15%)より高かったとされていますが、「人材流動率」(他社に同職種で転職する割合)ではヘルパーが最も高いと言われています。

ここで大きな問題となるのは、介護職員の帰属意識の低さです。
これは流動率の高さに如実に表れてきます。

「受け皿が多くある」ことと「収入や福利厚生に大差がない」ことが、職員の帰属意識を低下させ、「怒られたから次を探す」「居心地が悪いから他に行く」という行動を生み出します。

雇用側が半年や1年…数年というスパンで、キャリアアップの為に教育を行おうとしても、労働側の帰属意識が低いために、教育費に資本をあてることが出来ない、という現象が起きます。
慢性的な人員不足に加えて、「たとえお金を掛けて育てても、どうせすぐに辞めてしまうんだろう」という意識が働くのです。

だからと言って、決められた介護報酬の中で分配されるものだから給与が少なくて当然…というのは、雇用側の甘えでしかありません。

確かに入ってくるものは同じです。
それでも、いかにランニングコストを抑えて人件費に転嫁するか…その努力を雇用側が行わなければ、人材の定着は望めませんし、サービスの質事態も画一的なものになってしまいます。

当社の目指すところは、ES(従業員満足)最優先の事業所運営です。
よくマーケティングの分野においては、CS(顧客満足)の向上を第一義とすることが求められます。
勿論、サービスをご利用いただくお客様の満足は当たり前のことですが、介護職に就く人たちには志が高く、人間的魅力に溢れた人たちも多くいます。
そのような人たちを雇用し、働く側が笑顔で、真摯にその職責に向き合うことが出来れば、おのずとCSは向上されるのだと信じているからです。