今朝は、今が盛りを迎えた白い躑躅も雨に濡れていました。
さて、何時も物事を深く掘り下げてご覧になっていらっしゃる 青い海 さん から
質問を頂戴しました。
「躑躅」という漢字が、植物を表す「艸」を部首に持つのでなく、「足」偏である理由は? というもの。
なるほど、そうですね、
何だかやたら画数の多い字で、それにばかり気を取られて
「艸」のないことに気が付きませんでした。
どうしてだったかしら?
聞いたことがあったような気はしたものの、はっきりと思い出せません。
が、そこはネットの時代、
検索でいくつかの回答を得、まとめてみました。
「躑(テキ」は足踏みする意、「躅(チョク)は足摺りする意で、
「躑躅(テキチャク)」は足で地をうつ・行きつもどりつする・躍りあがる等の意となり、
進むことができない状態を表します。
つまり、思わず足を止めてしまうほど美しい花ということで、
ツツジを「躑躅」と表すようになったと言われており、「艸」のない所以というわけです。
また、「羊躑躅(ヨウテキチャク」というツツジの一種がありますが、
羊がその葉を食べると躑躅して死んでしまうという有毒の植物だそうです。
元はツツジを「羊躑躅」と言ったそうですが、
それが簡略化されたのでしょうか、「躑躅」となったという説もありました。
蛇足ですが、「彳亍」で何と読むかご存じかしら?
これで2字、「行」ではありません。
「彳(テキ):左足」+「亍(チョク):右足」でテキチョクと読み、
たたずむこと・行きつもどりつすることの意です。
「躑躅」と同音、ほぼ同義なんですよ。
漢字には規則があります。
部首を持ち、その部首でおおよその意味が推測され、
そこに組み合わされた旁等の要素で、意味が詳しく表されるという決まりです。
これが漢字がパズルである所以です。
しかし、言葉として意味を持ち始めると、
その規則よりも重要なものがあればそれを優先するということなのでしょう。
そんな破格こそが、難しくもあるけれど魅力であるのかもしれません・・・
興味あるご質問をいただきまして、雨の1日を愉しませていただきました。
「規」。
「矢:直線を描くための真っ直ぐな矢の棒」+「見」の会意文字で、
直線の棒2本を∧型に組みその幅を半径として円を描いてみることを示します。
ぶんまわし・コンパス・のり・物事の基準・基準となるきまり・ただす・はかる等の意。



