
ヒゲの先生の個展が始まった。
今回のテーマはスケッチ、「・スケッチ・にみる 鈴木田俊二展」と銘をつけられた。
スケッチとは、
「自分の目(心)で確かめたものを、その目(心)に従い、自分の手で、生きている証として留めるべきもの」、
これが先生のお考えである。
「留」。
元の形は「畱」、また略体は「畄」。
旧体の「畱」の上部「丣」は、戸を押し開けるさまの上に「一」印を加えて
空きそうになる戸や窓を抑えて止めることを示す会意文字。
「留」は、そこに「田:一定の面積の地」を加えた字で、
動きやすいものをある場所の中にしばらくとどめておくことを示します。
パンフレットにも掲げられた伊勢海老のスケッチは圧巻。
先にこのパンフレットを私に手渡してくださったとき、先生は私に拡大鏡も一緒に手渡し、
「じっくりと見てくれ」とおっしゃった。

そして、本日たくさんのスケッチを拝見した中で見つけた写真右の作品。
かつて先生が入院なさっていた時、ベッドの中でもスケッチし続けられた作品は、
病の中でも「見つめる」ことをなさり続けた、いわば執念の作。
心で物を見つめ続け、それをご自分の手で、生きている証として留められたものだ。
そして本日はオープニングパーティー。
東海地方の名だたる方々がお集まりになった。

私は、寄せられたいくつかのメッセージの代読を仰せつかった。
またパーティー中、
メッセージを寄せてくださった方のお一人 パフォーマンス心理学博士の佐藤綾子氏の著書を
パフォーマンスに長けた来場者5名にプレゼントしてくださることになり、
今度サミット開催の地である志摩市の市長らに加え、先生は、何と私もその中の一人に選んでくださった。
主婦でありながらも自分の想いを叶えるべく出版をしたことに対して、とのお言葉を添えてくださって・・・

「パフォーマンス」という言葉を世に広められた氏のサイン入り。
実はこの本の発売方法も特殊で、書店ではなくセブンイレブン各店に3冊ずつ置くという方法で、
著者ご本人でさえセブンイレブンに行かなければ手元になかったのだとか。
これも新たなパフォーマンス!
「上辺だけを見るな」とおっしゃり続ける先生の慈愛を常に頂戴していると思う。
・・・つまり、出来の悪い生徒ほど気にかかる、そういうことなんだろうけれど。



